デバイダーを使ったことがないので、CX2310のケーブル接続方法がわからない。
2wayスピーカーとサブウーファーとのクロスオーバーに使用する場合のCX2310のケーブル接続方法を紹介します。
デバイダー「behringer CX2310」の購入をお考えの方に、なぜホームオーディオやPCオーディオの2.1chシステムにデバイダーが必要なのかをご説明した後に、デバイダー「behringer CX2310」を初めて使用される方向けに、ホームオーディオやPCオーディオで2.1chとして使用する接続方法を写真付きで紹介します。
なぜPCオーディオにデバイダーが必要なのか
家庭で設置しやすい大きさのブックシェルフ2wayスピーカーは、1つの箱にトゥイーターとウーファーが1つづつ付いており、箱の中に取り付けられているクロスオーバーネットワーク内で、コンデンサーを使って高い周波数はトゥイーターへ通し、低い周波数はトゥイーターへ通さないようにします。
ウーファーへはコイルを使って低い周波数はウーファーへ通し、高い周波数はウーファーへ通さないようにして、スピーカーボックスの中でスピーカーのサイズに合った周波数で鳴らすようにしています。
しかしブックシェルフ2wayスピーカーの10~13cm程度のウーファーでは、おおむね100Hz以下の低音を豊かに響かせることができません。
そこで25cm~30cmのサブウーファーを追加し、2WAYスピーカーの10~13cm程度のウーファーには中音の再生を任せ、低音をサブウーファーで鳴らします。
その際2WAYスピーカーボックスの中でクロスオーバーネットワークが、スピーカーのサイズに合った周波数で鳴らしていたように、中音と低音のクロスオーバーネットワークとして、デバイダーを使用します。
クロスオーバー周波数とは
スピーカーには大きさによって得意な周波数帯があります。トゥイーターは高音、ウーファーは中音、サブウーファーは低音という具合です。
音声信号はコンデンサーやコイルを使って、スピーカーの得意な周波数ごとにフィルターを通されますが、コンデンサーとコイルは周波数をスパッと切り分けることができません。
上図の赤ラインのように、サブウーファーから高い周波数を出さないようにロウパスフィルターを通しても、音量は低いですが少し高音が出てしまいます。
同様に上図の青ラインのように、2wayスピーカーから低い周波数を出さないようにハイパスフィルターを通しても、わずかに低音が出てしまいます。
フィルターを通された2つのラインがなだらかに重なりあう継ぎ目の周波数のことをクロスオーバー周波数と言います。
今回の2.1chPCオーディオでは、高音と中音のクロスオーバーは、スピーカのクロスオーバーネットワークで固定されていますが、中音と低音のクロスオーバーは、デバイダーbehringer CX2310でスピーカーの周波性特性や音楽を聴く人の好みによって変更することができます。
ホームオーディオやPCオーディオで2.1chとして使用するデバイダー「behringer CX2310」の接続方法
オーディオインターフェースとbehringer CX2310の背面
オーディオインターフェイスとbehringer CX2310、behringer CX2310とアンプへのバランス接続
オーディオインターフェイスにUSBケーブルでパソコンからステレオ音声を入力すると、CHANNEL1が左音声、CHANNEL2が右音声となり出力されます。
behringer CX2310背面のクロスオーバーレンジ切替スイッチとSTEREO2WAYスイッチ
写真下段:behringer CX2310背面スイッチ
behringer CX2310を2.1chで2WAYスピーカーとサブウーファーのクロスオーバーに使用する場合
- 背面のMODEスイッチを「STEREO2WAY」へ。
- CHANNEL1、CHANNEL2ともに背面のXOVER FREQスイッチを「×1」に設定し、おもてパネルのXOVER FREQコントローラーの上側の印字範囲で調整する。
XOVER FREQ
- 「 ×1」:44~930Hz
- 「×10」:440~9.3KHz
behringer CX2310おもてパネルのスイッチとコントローラー
behringer CX2310を2.1chで2WAYスピーカーとサブウーファーのクロスオーバーに使用する場合
- STEREOランプがオレンジ点灯していること確認。
点灯していない時は、背面のMODEスイッチを「STEREO2WAY」へ。 - LOWOUTは使用しないのでMUTEボタンを押してボタンを赤く点灯させる。
CHANNEL1、CHANNEL2どちらも使用しない。 - ゲインコントローラー4つ使用。
CHANNEL1:INPUTとHIGH OUTPUT(左スピーカー)
CHANNEL2:INPUTとHIGH OUTPUT(右スピーカー)
サブウーファー:SUBWOOFER OUTPUT - クロスオーバーコントローラー3つ使用。
CHANNEL1:44~930Hz(左スピーカー)
CHANNEL2:44~930Hz(右スピーカー)
サブウーファー:10~215Hz
LOW CUTスイッチ
LOW CUTスイッチは、ウーファーを低周波音声から保護するものですが、押すとオレンジ色に点灯して、サブウーファーからも25Hzより低い音声がフィルターにかけられます。
人間の耳が聞き取れる周波数は、20Hz~20,000Hzですので、聞き分けられる方もいらっしゃいます。
LOW CUTスイッチの機能確認は、フリーソフトのスペクトラムアナライザ機能のあるアプリを使用して、スマートフォンやタブレットで簡単に確認できます。
聞き分けられない方は、試してみてはいかがでしょうか。
使用機器と関連記事
- PC OS : Windows 10 Pro 64bit
- オーディオインターフェイス : Roland Rubix22
- デバイダー : behringer CX2310
- アンプ : Classic Pro CP400 2台
- スピーカー : YAMAHA SN-BP200
- サブウーファー12インチ(30cm) : MB QUART (エムビークォート) RLP 304
- エンクロージャー : BRAiTH PL-027
- ケーブル :
オーディオインターフェース~デバイダー=ステレオフォンコネクター➜XLRオス
デバイダー~アンプ=XLRメス➜XLRオス 3本
アンプ~スピーカー=YAMAHA SN-BP200付属スピーカーケーブル