テスター電流測定 まちがえるとこうなる!
「デジタルマルチテスターで電流を測りたいけれど、テストリードはどこに当てればいいの?」 「電圧測定と同じ感覚で測っても大丈夫?」
もしあなたが今、そう思っているならちょっと待ってください!
電流測定は、電圧測定とは根本的に接続方法が異なります。ここを間違えると、テスターが一瞬で壊れてしまうことがあります。
今回は、私が実際にやってしまった**「誤った測定によるテスターの破損」と、その「修理記録」、そして「車での正しい電流測定方法」**をご紹介します。
なぜ壊れる?電流測定の基本ルール
まず大前提として、電流測定は**「直列接続」**で行います。 回路の中にテスターを割り込ませ、テスター内部に電流を通して数値を測る仕組みです。

【ここが危険!】 電流測定モード(内部抵抗がほぼゼロの状態)のまま、電圧測定のように電源のプラスとマイナスにテストリードを当てるとどうなるでしょうか? これは、電源をショート(短絡)させているのと同じ状態です。
当然、過大な電流が流れ、テスター内部の部品や基板が焼き切れてしまいます。これはテスターを壊す原因の第1位といっても過言ではありません。
【失敗談】SOAR ME-530 破損と修理ログ
やってしまいました。 年季の入った愛用のデジタルマルチテスター「SOAR ME-530」。
誤って電流測定モード(リード位置も電流用)のまま、家庭用100Vコンセントの電圧を測定してしまったのです。
結果、電源は入るものの、電圧測定も導通チェックも一切反応しなくなりました。

1. 分解・状況確認
通常、テスターには保護用のヒューズが入っています。まずはそこを疑い、分解してみました。
- ロータリースイッチの取り外し: プライヤーを使って慎重に引き抜きます。
- 裏ブタの開封: 電池を抜き、固定ネジを外して開けます。スピーカー(ブザー)が裏ブタについているので、配線を切らないようゆっくり引き抜きます。



2. 故障箇所の特定
内部を確認したところ、意外なことに0.2Aの保護ヒューズは切れていませんでした。 しかし、基板をよく見てみると……。
基板のパターンが見事に焼損(断線)しています。 ヒューズが切れるよりも早く、基板上の銅箔パターンが焼き切れてしまったようです。

3. 修理(自己責任)
- 清掃: 焼けて炭化した部分をきれいに清掃します。
- 再接続: 焼損したパターンの代わりに、より線を使ってハンダ付けし、回路をつなぎ直しました。
これで無事、復活しました! ※基板修理はメーカー保証外となり、安全性も変わる可能性があるため、あくまで自己責任になります。



車での正しい電流測定方法
では、テスターを壊さずに車で電流(暗電流など)を測るにはどうすれば良いのでしょうか? 前述の通り、**「回路に割り込ませる(直列)」**のが鉄則です。
具体的には以下の2つのポイントで測定します。
① ブレードヒューズ部分で測定する
特定の電装品の電流を知りたい場合に有効です。
- ヒューズボックスから、測定したい箇所のヒューズを抜きます。
- ヒューズが刺さっていた2つの端子に、テスターのリード棒をそれぞれ差し込みます(割り込ませる)。

② ボディーアース(バッテリー)で測定する
車全体の暗電流などを測る場合に有効です。
- バッテリーのマイナス端子、またはボディアースされているクワ型端子・丸端子のネジを外します。
- 外した端子と、ボディアース(またはバッテリー端子)の間にテスターを割り込ませて接続します。
※テストリードのジャックを「A(アンペア)」または「mA(ミリアンペア)」の正しい位置に差し替えるのを忘れないでください。

もっと安全・快適に測るなら「クランプメーター」
「配線を外したり、ショートの危険に怯えながら測るのは面倒……」
そんな方には、クランプメーターの導入を強くおすすめします。配線を挟むだけで電流が測れるので、回路を切断する必要がなく、ショートの危険もありません。
車・バイクいじりには「AC/DC両対応」を
クランプメーターを選ぶ際、安いモデルは「AC(交流)専用」の場合が多いです。 車のバッテリーはDC(直流)ですので、必ずAC/DC(交流・直流)両方の電流測定ができるモデルを選んでください。
家電(100V)測定には「ラインセパレーター」
クランプメーターは、2本のコード(行きと帰り)をまとめて挟むと、電流が打ち消し合って「0」と表示されてしまいます。 家庭用コンセントの電流を測る場合は、配線を分離させる**「ラインセパレーター」**というアダプターを併用すると、簡単に消費電力を測定できます。
まとめ
テスターでの電流測定は、一歩間違えると機器の破損や事故につながります。「指差し確認」をするくらいの慎重さが必要です。
- 通常のテスター: 必ず「直列」につなぐ。モードとリードの差込口を確認する。
- 頻繁に測る方: クランプメーターとラインセパレーターを導入する。
正しい知識と道具で、安全なDIYライフを楽しんでください!
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