はじめに:窓が開かない!新品交換の前に試すべきこと
「パワーウィンドウが動かない時がある…」 最初はたまに起きる程度だったのが、だんだん頻度が増え、とうとう沈黙。 古い車あるあるですが、窓が開かないのは不便すぎますよね。
モーターの故障も疑われますが、E25系キャラバン(コモ)で非常に多いのが**「スイッチ内部の接触不良」**です。 実はこれ、新品に交換しなくても、分解して掃除するだけで直る可能性が高いです。
今回は、平成14年式いすゞコモ(E25日産キャラバンOEM)を例に、費用0円でできるパワーウィンドウスイッチの分解修理手順を紹介します。
こんな症状なら「スイッチ」を疑え!
モーターが完全に死んでいる場合を除き、以下のような経過をたどる場合はスイッチ接点の汚れや摩耗が原因であることが多いです。
- 初期症状: 窓が動く時と動かない時がある(スイッチをカチャカチャやると動く)。
- 中期症状: スイッチを押し続けていても、途中で止まることがある。
- 末期症状: 日を追うごとに動かなくなり、レールにグリスを注しても改善しない。
パワーウィンドウスイッチ分解清掃の手順
スイッチユニットを取り外し、内部の接点を磨いて通電を回復させます。細かい部品があるので紛失に注意してください。
1. スイッチユニットの取り外し
ドアアームレストにある固定ビスを外し、スイッチユニットごと引き抜きます。 裏側の配線カプラーを外します。
- コツ: カプラーのツメは硬いので、適当なサイズのマイナスドライバーでツメを押しながら引くと外しやすいです。






2. ユニットの分解
まず、スイッチユニットの「黒い土台」と「白いスイッチ部」を分離します。ここはツメで引っかかっているだけです。


3. スイッチ可動部の取り外し
ここから慎重な作業になります。 白いパーツの上側(スライドする部分)を中央付近に持ってきて、外枠を爪で少し広げながら持ち上げると、スライド部分が外れます。

4. 接点の清掃と修正【最重要】
スライド部を外すと、汚れた接点金具が見えます。 さらに金具を取り外して、以下の処置を行います。
- 清掃: 接点に付着したカーボン汚れを、アルコールやパーツクリーナーで徹底的に拭き取ります。
- 接点修正: 接点となる「ボール」や金具が摩耗して接触が甘くなっていることが多いです。ピンセットを使い、接点金具を少し曲げて、しっかり当たるように調整します。
KURE(呉工業) 接点復活スプレー
- 記事ではアルコールで清掃しましたが、専用の「接点復活剤」を使うと通電性が向上し、再発防止の保護膜も作ってくれます。古い車の必需品。




5. 組み立て(パズル要素あり)
分解と逆の手順で戻しますが、少しコツが要ります。
- ボールを置く: 接点の上に小さなボールを2つ乗せます。
- 金具を置く: 接点金具2つを、切り欠きに合わせてボールの上に乗せます。
- 再度ボールを置く: 接点金具の中央の窪みに、さらにボール2つを乗せます。
- スプリングをセット: スライドパーツ(指で操作する部分)の穴にスプリング2つを入れます。
- 合体: スライドパーツのスプリングが、下のボールの上に垂直に乗るように慎重に組み合わせます。
⚠️ 注意! バネの力でボールが「パチン!」と飛んでいきやすいです。一度は失敗するかもしれませんが、根気よく慎重に行ってください。




ついでにやりたい!ドア内部のグリスアップ
スイッチが直っても、窓ガラスの通り道(レール)の動きが渋いと、またスイッチに負荷がかかります。ついでに内張りを剥がしてグリスアップしておきましょう。
ドア内張りの剥がし方
- ビス2本を外す。
- クリップ(中央を押して引き抜くタイプ)1本を外す。
- 内張り剥がしか手を使って、バキバキとクリップを外す(商用車なので手でもいけます)。
- 内張りを上に持ち上げ、窓枠のモールごと引き抜く。




👇内張り剥がしセット:
パネルやスイッチ周りやクリップを傷つけずに取り外せる。ドア内張りやオーディオ周りの作業に必須。


グリスアップポイント
防水ビニール(ブチルゴムで貼ってあるシート)をめくり、以下の箇所にグリスを塗布します。
- ウィンドウガイドレール(ゴムの溝)
- レギュレーターのスライド駒とレール
- モーターとレギュレーターのギヤ部
シリコンスプレーとシリコングリス
- 窓のゴム枠(ランチャンネル)の滑りを良くするにはこれ。油系グリスだとゴムを痛めますが、シリコンなら安心です。動きがスムーズになりモーターの負荷を減らせます。

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まとめ:接点復活で快適動作!
分解・清掃後、カプラーを繋いで動作確認。「ウィーン」とスムーズに動いた時の感動はDIYならではです。 高価な部品を買う前に、まずは**「掃除と接点調整」**。これで直れば儲けものですよ!
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今回ご紹介した内容は、E25キャラバンをDIYで極めるためのほんの一部です。当ブログでは、ユーザー車検での節約術から、冬でも半袖で過ごせる車中泊カスタムまで、E25(いすゞコモ)を遊び尽くすためのノウハウを1冊のガイドブックのように体系的にまとめています。
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