マキタ充電式タッカST313D修理 モータとコントローラ分解

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悩んでいる子ねこ

今回のマキタ充電式タッカ修理の見どころは何ですか?

ねこ先生

通常の分解清掃だけではなく、モーターの分解と樹脂ポッティングによりなかなか基板を見ることができない生のコントローラ基板を見ることができます。

ヤフオクで購入した10.8VのジャンクタッカST313D 作業ライトは点くけどステープルが打てないタッカを修理します。

ジャンクとはいえ送料込みで6,580円

バッテリーと充電器は付いていなかったのでフリマアプリで別途以下のジャンクを購入しました。

充電機×1個、BL1050×5個(内1つ純正充電器で充電できず)掃除機CL107FD付きで6,300円

誤って故障判断し購入した 直流モーター(パーツNo:629240-7)1,430円

合計14,310円

今回、これらを無駄にするわけにはいかないので執念の修理となります。

役に立つかわかりませんが、多くの方の助けになればとの思いで沢山の写真と情報を入れました。

判りずらかったらごめんなさい。

目次

充電式タッカ分解

部品が少ないので分解した順番で写真だけ見ても理解できます。

ハウジング分解
ハウジング分解
モーターとスパーギヤなど一式を外す
モーターとスパーギヤなど一式を外す
スパーギヤとインターナルギヤ
スパーギヤとインターナルギヤ
サブマガジンを外す
サブマガジンを外す
弾切れスイッチまわりの部品外す前
ステープル切れスイッチまわりの部品外す前
弾切れスイッチまわりの部品外したもの
ステープル切れスイッチまわりの部品外したもの
コンプレッションスプリングやハンマーのホルダーなど一式外す前
コンプレッションスプリングやハンマーのホルダーなど一式外す前
コンプレッションスプリングやハンマーのホルダーなど一式外したもの背側
コンプレッションスプリングやハンマーのホルダーなど一式外したもの背側
コンプレッションスプリングやハンマーのホルダーなど一式外したもの腹側
コンプレッションスプリングやハンマーのホルダーなど一式外したもの腹側
頭付きピンを外す前
頭付きピンを外す前
頭付きピンを外した後
頭付きピンを外した後
上からコンタクトアーム、ガイドプレート、頭付きピン、ドライバ、コンプレッションスプリング類一式
上からコンタクトアーム、ガイドプレート、頭付きピン、ドライバ、コンプレッションスプリング類一式
スパーギヤとギヤプレートを外す前
スパーギヤとギヤプレートを外す前
スパーギヤとギヤプレートを外したもの
スパーギヤとギヤプレートを外したもの
スパーギヤからギヤプレートを外した
スパーギヤからギヤプレートを外した
トリガ、コンタクトスイッチ、コンプレッションスプリングスイッチ
トリガ、コンタクトスイッチ、コンプレッションスプリングスイッチ
コンプレッションスプリングスイッチ
コンプレッションスプリングスイッチ
弾切れスイッチと作業LED
ステープル切れスイッチと作業LED
コントローラ・スイッチ・ケーブルを外した
コントローラ・スイッチ・ケーブルを外した
外し忘れていたアッパープレート
外し忘れていたアッパープレート

直流モーターの分解清掃

モーター単体での回転確認

モーター単体でテスターにて確認すると導通するのでモーター内部で短絡している。

また、モーター単体で低電圧電源で回転しないことを確認(低電圧電源最大出力設定6V0.3A)

モーターは故障していると誤判断し、確認方法を改善しないまま洗浄等行っていたので直流モーター分解までしてしまいました。

おもちゃのモーターでも1A以上の電流が必要なのに0.3Aしか流していなかったので完全に点検ミスです。

テスターの導通確認において正しい点検方法は未だに学べておりません。

低電圧電源でモーター回転確認
低電圧電源でモーター回転確認

モーター洗浄

パーツクリーナーで清掃
パーツクリーナーで清掃
整流子の汚れが取れなかったのでシリコンオフに一晩漬けこみました
整流子の汚れが取れなかったのでシリコンオフに一晩漬けこみました
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直流モーター分解

整流子の溝にカーボンカスがたまって短絡しているかもしれないと分解清掃することにしました。

直流モーターのブラシ側の蓋の返しをある程度マイナスドライバーでめくってからスライドハンマーで抜きました
直流モーターのブラシ側の蓋の返しをある程度マイナスドライバーでめくってからスライドハンマーで抜きました
ブラシを外しています 軸に付いている2枚のワッシャーはすぐに抜き取れるので外してからの方が抜き安いです
ブラシを外しています 軸に付いている2枚のワッシャーはすぐに抜き取れるので外してからの方が抜き安いです
外したブラシ
外したブラシ
ブラシが丸まっていたので短絡防止に念のため削りました
ブラシが丸まっていたので短絡防止に念のため削りました
整流子間の導通確認しましたがすべて導通していました。テスターをあてるところがわからないままモーター回転するので深追いしませんでした
清掃しても整流子間の導通確認しましたがすべて導通していました。よってここでも巻き線の短絡と誤判断。テスターをあてるところは未だに学べておりません

その晩、布団の中で低電圧電源の電流値確認してなかったと気付き 翌朝、直流モーターを分解と逆の手順で組み付けて低電圧電源最大出力設定6V2Aにしてモーター単体で回転することを確認しました。

よって清掃前からモーターが故障していなかったのか、清掃によって良くなったのかは不明です。

マキタ営業所にて注文してしまった直流モーターはたぶん使い道はないけど記念に在庫しておきます
マキタ営業所にて注文してしまった直流モーターはたぶん使い道はないけど記念に在庫しておきます

マキタ純正パーツ名 : 直流モーター

マキタ純正パーツNo : 629240-7

新品直流モーターの銘板
新品直流モーターの銘板

コントローラ分解

モーターはOK、各スイッチは押すと導通するかテスターで確認し故障がないこと、各ギヤの欠けや破損もないこと、電源もコントローラ基板まで来ていることを確認して、一度部品をすべて組み上げましたがやはりステープルを打つことができませんでした。

残るはコントロール基板しかありませんが新品を買うと5千円以上すると思われるのでダメもとで防振防水防汚のため樹脂ポッティングされたコントローラ基板のベールを剥がして裸の基盤を確認することにしました。


コントローラを分解する前に樹脂の上からヒートガンであぶってから仮組みしてモーター動作チェック
コントローラを分解する前に樹脂の上からヒートガンであぶってから仮組みしてモーター動作チェック

仮組みした詳細状況は、

モータープーリーより先のギヤはには接続せずに仮組し、コンタクトアームスイッチとステープル切れスイッチを押しながらトリガーを引くとモータープーリが10度程回転します。

コントローラ樹脂ポッティング剥がし

コントローラ樹脂ポッティングはマイナスドライバーと竹串で剥がしました。

マイナスドライバーはベッセル(VESSEL) クリスタライン ドライバー 〈精密タイプ〉 -2.5×75 6900がこじったり、剥がしたり色々使えて価格が安くジャストサイズで乱暴に使えて便利です。

分解前のコントローラ
分解前のコントローラ
樹脂ポッティングを少し削ったのコントローラ
樹脂ポッティングを少し削ったのコントローラ
樹脂ポッティングを削ったコントローラ①
樹脂ポッティングを削ったコントローラ①
樹脂ポッティングを削ったコントローラ②
樹脂ポッティングを削ったコントローラ②
樹脂ポッティングを削ったコントローラ③
樹脂ポッティングを削ったコントローラ③
樹脂ポッティングを削ったコントローラ④
樹脂ポッティングを削ったコントローラ④
反対側の樹脂ポッティングを除去するためにコントローラ基板をケースから外す
反対側の樹脂ポッティングを除去するためにコントローラ基板をケースから外す
コントローラ基板がケースから外れました
コントローラ基板がケースから外れました
剥がした樹脂
剥がした樹脂
反対側は樹脂を剥がすコツがつかめてきたの実装部品を痛めることはありませんでした
反対側は樹脂を剥がすコツがつかめてきたの実装部品を痛めることはありませんでした
最初に樹脂ポッティングを剥がした面特にマイナスドライバーを入れてすぐのC5とR23は交換が必要です
最初に樹脂ポッティングを剥がした面特にマイナスドライバーを入れてすぐのC5とR23は交換が必要です
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コントローラ樹脂ポッティングを剥がす際壊した部品の交換

C5コンデンサ交換

樹脂ポッティングと一緒に外れたC5チップコンデンサ40pFサイズは0603(1608M)
樹脂ポッティングと一緒に外れたC5チップコンデンサ40pFサイズは0603(1608M)
剥がれたC5コンデンサ部、C7コンデンサ40pFも外損ありますが外して容量確認して交換せず
剥がれたC5コンデンサ部、C7コンデンサ40pFも外損ありますが外して容量確認して交換せず
R8のチップ抵抗0Ω?はよくわからなかったので交換せず
R8のチップ抵抗0Ω?はよくわからなかったので交換せず
C5は同容量コンデンサは手元にあったが、サイズの大きいものしか手元になかったので無理やり実装
C5は同容量コンデンサは手元にあったが、サイズの大きいものしか手元になかったので無理やり実装

R23抵抗交換

R23チップ抵抗は、通常許容誤差1%の部品に使用されるEIA-96コード表記「01C」の10kΩでした。外すととんでもない値だったので交換
R23チップ抵抗は、通常許容誤差1%の部品に使用されるEIA-96コード表記「01C」の10kΩでした。外すととんでもない値だったので交換
R23チップ抵抗は、許容誤差1%の抵抗でしたが、手元には許容誤差5%の部品しかなかったので手元の部品で交換
R23チップ抵抗は、許容誤差1%の抵抗でしたが、手元には許容誤差5%の部品しかなかったので手元の部品で交換

また、今にも切れそうな状態になっていたコントローラー基板側のケーブルを一旦抜いてハンダやり直しました。(コンタクトアームスイッチ、スプリング巻き上げ確認スイッチ、作業ライト、ステープル切れスイッチのケーブル)

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コントローラ基板点検修理

テスターで全てのダイオードを確認し一つだけカソードからアノードへ電気を流すものがあったので基板から外して確認するとアノードからカソードへしか電気を流さない正常品だったので元に戻しました。

基板実装状態じゃわからないので仕方ありません。

基板実装状態でカソードからアノードへ電気を流してるダイオードのテスタ表示
基板実装状態でカソードからアノードへ電気を流してるダイオードのテスタ表示
基板から外して確認すると問題なかったダイオード
基板から外して確認すると問題なかったダイオード

モーターの動作スイッチである3つのMOSFETの半田浮きを疑ってヒートガンであぶりました。

あぶった時間はMOSFETのDゲート側の半田が溶け出しても少しだけヒートガンをあてていました。

裏側のケーブル被覆や周辺部品に変化が出てきたら直ぐにやめるつもりで注意して炙りました。

MOSFETをヒートガンであぶる
MOSFETをヒートガンであぶる
MOSFET 7L86
MOSFET 7L86

仮組してモーター動作チェック

この状態で仮組して動作チェック
この状態で仮組して動作チェック

写真の通り仮組みしてトリガ引いてもモータプーリーが10度程回転するだけ、

焼けになってコンタクトスイッチを押しながらとトリガスイッチ押す、コンタクトスイッチとトリガスイッチを離すを十数回繰り返しているとモータが勢いよく回転しモーターは止まった。

その後トリガーを引いてもモーターは回転せず。

作業ライトが点滅している。

バッテリーを一旦外してもう一度挿すと作業ライトは消えていたので、

先ほどと同様にコンタクトスイッチを押しながらトリガスイッチを押し、コンタクトスイッチとトリガスイッチを離すを十数回繰り返すとモーターが勢いよく回転しモーターは止まった。

その後トリガーを引いてもモーターは回転せず。

作業ライトが点滅している。

たぶん治ったと思うのでタッカーを組み上げます。

充電式タッカ部品を洗浄とグリスアップして組付け

外したハウジング
外したハウジング
ハウジング類を中性洗剤で洗浄
ハウジング類を中性洗剤で洗浄
折れた部品は洗浄後にアセトンで溶着し外れません
折れた部品は洗浄後にアセトンで溶着し外れません
溶剤洗浄(灯油、アルコール、ホワイトガソリン、シリコンオフ等)
金属部品溶剤洗浄(灯油、アルコール、ホワイトガソリン、シリコンオフ等)
スパーギヤグリスアップ
スパーギヤグリスアップ
オイルレスベアリンググリスアップ①
オイルレスベアリンググリスアップ①
オイルレスベアリンググリスアップ②
オイルレスベアリンググリスアップ②
アンチバックプレート
アンチバックプレート
スパーギヤグリスアップ
スパーギヤグリスアップ
インターナルギヤグリスアップ
インターナルギヤグリスアップ
スパーギヤコンプリートとフラットワッシャ
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コントローラ基板、ケーブル、ケースをグルーガンで固定
コントローラ基板、ケーブル、ケースをグルーガンで固定
コントローラ、配線、スパーギヤをハウジングに組み込み
コントローラ、配線、スパーギヤをハウジングに組み込み
スパーギヤ、コンプレッションスプリングスイッチ、スライドプレート
スパーギヤ、コンプレッションスプリングスイッチ、スライドプレート
スパーギヤ固定ネジも忘れずに締め込む

スパーギヤ固定ネジも忘れずに締め込む
コンタクトアームとリーフスプリング位置ずれないように注意
コンタクトアームとリーフスプリング位置ずれないように注意
コンプレッションスプリング一式をリーフスプリングがズレないように真っすぐ入れる
コンプレッションスプリング一式をリーフスプリングがズレないように真っすぐ入れる
アッパープレートをハウジングの固定枠に差し込む
アッパープレートをハウジングの固定枠に差し込む
弾切れスイッチまわりの部品
ステープル切れスイッチまわりの部品
弾切れスイッチまわりの部品組み込み
ステープル切れスイッチまわりの部品組み込み
サブマガジン組み込み
サブマガジン組み込み
写真ではケーブル接続していないがケーブルを接続した後にモーターを組み込んだ方が楽です
写真ではケーブル接続していないがケーブルを接続した後にモーターを組み込んだ方が楽です
部品をすべて組み込んだのでハウジングを被せると完成
部品をすべて組み込んだのでハウジングを被せると完成

組みあがったタッカーにステープルを装てんし適当な木片にタッカーを押し当てトリガー引くもステープルは打てないので、仮り組でモーターが動き出した時と同じようにタッカーを木片に押し当てトリガーを引き、トリガーから指を離しタッカーを木片から離すを数回繰り返すとステープルを打てるようになりました。

打ち込み確認OK
打ち込み確認OK

結果的にモーターの動作スイッチであるMOSFETの半田浮きを疑ってヒートガンであぶった程の対処しかしていないが、以上がマキタST313Dタッカ交換部品なしで治った経緯です。

分解組み立て後は初期化みたいな操作が必要なのかは不明ですが、とにかく費用が掛かっておりましたので治って良かったです。

それから分解して判ったのですが、今回分解したマキタ10.8Vのタッカーは他に18Vと14.4Vがありますが、どれも同じ部品番号の同じサイズのコンプレッションスプリングをモーターで巻き上げてステープルを打つ構造なので強さは変わらずバッテリー持が良くなる程の違いしかない

必要なら10.8Vでもバッテリー容量を増やせばよいので、バッテリーを含めると一番コンパクトで値段も少し安い10.8Vを購入して良かったと思います。

Makita(マキタ)
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これで自宅の屋根断熱DIYが楽にできそうです。

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