マキタバッテリーBL1015が
純正充電器DC10SAで充電出来ない。
症状:
充電器にバッテリーをさすと赤ランプが点灯して3秒ほど経つと赤と緑のランプが交互に点滅して充電出来ない。
今回は、純正充電器DC10SAは正常だったので、バッテリーBL1015の3セルそれぞれの電圧が3.9V・4.1V・4.1Vと少しだけ差があったことが原因だったので充電できるようにした方法をお伝えします。
マキタのバッテリーBL1015の中には18650リチウムイオン電池が3つ直列に接続されており、
各セルごとの電圧は3.9V・4.1V・4.1Vと差は僅か、
どのセルも18650リチウムイオン電池の電圧として問題ない数値だったので意外だったのですが、
バッテリー分解後して3.9Vのセルのみ手持ちの充電器で充電して
電圧が4.05Vになってからはマキタ純正充電器でも充電できるようになりました。
充電不可 充電器の「赤 ・ 緑 ランプ」交互点滅の時の主な原因
・充電器との接続端子の汚れ
・セルバランスが悪い ←本記事で
・サーミスタやサーミスタ回路の故障 ←別記事
端子清掃しても充電できない時は、
高価なバッテリーの復活のために、
サーミスター回路の抵抗測定で問題なければ、各セルの電圧測定とセルごとの充電を試す価値はあります。
バッテリーBL1015の分解
マキタ純正のバッテリーBL1015は純正充電器でもバランス充電は行っていないので、
各セルごとの電圧測定は分解無しでもできますが、
充電器接続する両端の端子とセルの間に純正充電器での電圧測定用だと思いますが220Ωのチップ抵抗がありますので
各セルごとの充電は分解してニッケルプレートから充電した方が効率が良いです。
バッテリー裏の穴付きトルクスネジ4本を緩める
必要工具:穴付きトルクスネジ T10H
一か所白い樹脂の詰め物が入っているので、小さな下穴をあけてスリムビスなどをねじ込んでプライヤーで引き抜くと外れます。
マキタBL1015のセルはLG製のIRC18650HB4でした。
データーシートを確認すると容量は1500mAhと少くないですが、
最大放電電流30Aの高性能電池でした。
※電圧測定とセルごとの充電のために基板は外す必要はありませんが、今回は基板の確認もしたかったので外しております。
セルごとの電圧測定と充電
各セルごとの電圧を確認する場所の写真を掲載しておきます。
両端の充電器接続端子とセルの間に220Ωの電圧測定用と思われる抵抗があり充電効率が落ちるので
各セルごとに充電する場合には、カバーを外してニッケルプレートに接続する方が充電効率は良いです。
充電の際はプラスマイナスの極性はお間違いのないようご注意ください。
テスト棒の赤が+、黒が-
左端のセルだけ電圧測定及び充電する時の接続端子
中央のセルだけ電圧測定及び充電する時の接続端子
右端のセルだけ電圧測定及び充電する時の接続端子
バランス充電
バランス充電する場合は、メインのプラスとマイナス端子(10.8V以上出ている端子)に接続して、ニッケルプレートごとに充電器と接続します。
使用した充電器は、
ニッカドNi-Cd1~15セル
ニッケル水素Ni-MH 1~15セル
リチウムイオンLi-ion 1~6セル
リポLi-po 1~6セル
リフェLi-fe 1~6セル
鉛Pb 1~10セル
の充放電
Li-ionとLi-poとLi-feはバランス充放電
充放電流も好きに設定でき、この一台で車、バイク、DIY、ラジコンまで大体の充電池のメンテナンスは可能でバッテリーを長く使用できます。
使用している充電器は20年ほど前に数万円で購入した出力58Wの物ですが、
最近は全く同じ機能で電源部出力が80Wで安いものがあります。