はじめに:なぜビードストッパーが必要なのか?
林道ツーリングやアタックなどでタイヤの空気圧を下げて走行すると、グリップ力が上がる反面、リムとタイヤが滑って**「チューブズレ」**が起こりやすくなります。最悪の場合、バルブ部分が引きちぎれてパンクしてしまいます。
これを防ぐためのパーツが**「ビードストッパー(リムロック)」**です。
今回は、ヤマハ セロー250(2017年式 DG17J)のフロントホイールにビードストッパーを取り付ける手順と、その効果についてご紹介します。
1. 準備:適合サイズと個数について
まずはセロー250に適したパーツ選びです。
フロント(前輪)
セロー250のフロントリム幅は1.60インチです。
- 必要個数: 1個
- 適合パーツ: DRC リムロック 1.60インチ用(品番:D43-21-016)
【取り付け位置の考え方】 一般的にフロントは1個付けが主流です。
- バルブ付近: チューブズレ防止を最優先する場合。
- バルブの対角線上: ホイールバランスを優先する場合。
※今回はバランスを考慮し、**「バルブの対角線上」**に取り付けます。ただし、ビードストッパーの方がバルブより重いため、完全なバランス取りができるわけではありません。

リヤ(後輪)
- 必要個数: 0個(不要)
- 理由: セロー250の純正リヤホイールは「チューブレス」のため、構造上ビードストッパーは不要です。
- 参考:一般的なチューブタイヤのオフロードバイクの場合、駆動輪である後輪はズレやすいため、バルブ付近とその対角線上に2個取り付けるのが一般的です。

2. 作業手順:取り付けから組付けまで
手順①:フロントホイールの取り外し
まずはバイクをスタンドアップし、フロントホイールを外します。
- スタンドアップ: トレールバイクは重いため、リフトスタンドの使用が推奨です(競技車用:ダートフリーク UNIT UN-A2110では困難)。電動インパクトがない場合は、スタンドに載せる前にアクスルナットを緩めておきましょう。
- ホイール取り外し:
- アクスルボルト:17mm
- アクスルナット:19mm
- 右側からアクスルシャフトを抜いてホイールを外します。


手順②:タイヤ・チューブの取り外し
通常のタイヤ交換の手順で、タイヤとチューブをリムから取り外します。

手順③:リムへの穴あけ加工
ここが最重要ポイントです。ビードストッパーを通すための「8mmの穴」をリムに開けます。
- 穴あけ位置: バルブ穴の対角線上
- 注意点: 対角線上の位置にスポークがある場合、リムの溶接箇所(繋ぎ目)を避け、干渉しない位置に慎重に穴を開けてください。


手順④:ビードストッパーの取り付け
開けた穴にビードストッパーをセットし、タイヤとチューブを組み戻していきます。 ビードストッパーがタイヤのビード(縁)をしっかり押さえ込むように位置を調整しながら組み付けます。


手順⑤:ホイールの組付けと確認
- 空気入れ: タイヤを組んだら空気を入れます。林道走行でバルブのネジ山が傷んでいる場合は、バイスプライヤー等で固定しながら慎重に入れてください。
- グリスアップ: ホイールを戻すついでに、アクスルボルトの点検、各部のグリスアップを行います。
- アクスルボルト、カラー
- オイルシール、ホイールベアリング、スペーサー
- ナット締め付け: 規定トルク(85Nm / 8.5kg・m)で締め付け、ホイールのガタがないか確認します。





3. 実走レビュー:効果と注意点
ビードストッパーなしでの経験
以前は「IRC TR-011 TOURIST(空気圧0.2~0.5kgf/cm²)」でビードストッパー無しで走っていました。写真の通りチューブは大きくズレましたが、運良くパンクはしませんでした。しかし、ズレを直す作業は非常に面倒です。

取り付け後の変化(10ヶ月後)
- ズレにくさ: 以前より格段にズレにくくなりました。
- 安心感: 完全にズレないわけではありませんが、リムとタイヤ間の抵抗が増しているため、低圧走行時の安心感が違います。
- 耐久性: DRC製はステンレスボルトですが、青空駐車環境では多少サビが出ました。機能には問題ありません。

運用上のTips
空気圧を下げて走る際は、ビードストッパーがあっても多少ズレる可能性があります。
- ナットの処理: バルブナットは緩めておくか、外しておくのが鉄則です。
- おすすめパーツ: 「エアバルブマッドガード」を使用すると、ナットを外した状態でも泥の侵入を防げ、チューブがズレた際もバルブが斜めになる余裕が生まれるためパンクしにくくなります。
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