今回、修理するヘッドホンは、
ずっと欲しかったモニターヘッドホン(YAMAHA HPH-MT8)を、
自分の知識と修理の腕を信じて損はないだろうとメルカリでジャンク8000円程で購入したものです。
商品到着後、検証を行うと大音量(過電流)を入力したことが原因で右ドライバーユニットが故障しノイズが発生していることがわかりました。
👇前回の記事ではドライバーユニットを分解修理でなんとかできないか奮闘ました。
あわせて読みたい ヘッドホンのドライバーユニットを分解してガリガリノイズを探る YAMAHAモニターヘッドホンHPH-MT8が大音量(過電流)を入力したからだと思うのですが右だけガリガリノイズが出るようになったけど修理できるかな? ヘッドホンのガリガ…
交換前は、同じ口径のドライバーユニットを入れれば音質に大差は生まれないと思っておりましたが、実際、交換してみると明らかに音質がかわりました。
流石YAMAHA!使っている部品の品質が素晴らしいと実感させられました。

ドライバーユニットとは:ヘッドホンの中にあるスピーカーのことで、音の出力や品質に大きく影響します。
ドライバーユニットが壊れた場合、音の出力や品質をさほど気にしないのであればヘッドホンを買い替える必要はありません。自分で交換することができます。
これから、モニターヘッドホンのドライバーユニット交換方法と、交換後の検証を詳しく紹介します。
交換用のドライバーユニットを用意
モニターヘッドホンのメーカーや型番に合わせて、適切なサイズや仕様のものを選びます。AmazonやAliExpressなどのインターネットや専門店で購入することができます。
ドライバーユニットの交換方法


ドライバーユニットを交換するには、まずヘッドホンの耳当て部分を外します。
イヤーパッドの側面を指で強く引っ張って外しました。

ハウジングは、プラスチックでできた枠で、ドライバーユニットを固定する役割があります。
ドライバーユニット側のハウジングは、ねじ4本でもう片方のハウジングに固定されています。

ドライバーユニットカバーはネジ3本で固定されています。
ドライバーカバーをズラすとドライバーユニットが見えます。
この段階でドライバーユニットカバーは、ドライバーユニット端子板にはんだされている配線を外さないと完全に外せませんが、スポンジ吸音材は切り込みが入っているので外すことができます。

左の入力端子からヘッドバンドを経て左のドライバーユニットの端子板に来ている2本の線を外します。


※端子板のボイスコイル接続パターンに0.3mmの銅線がはんだされているのは気にしないでください。コイル線とはんだ接続可能か実験を行ったためです。

ドライバーユニットはハウジングに接着されています。
接着剤は、カッターや-ドライバーなどで切り離します。注意点としては、ハウジングからドライバユニットを外す際にドライバユニットやハウジングに傷が入ることは諦めて出来るだけ少ない傷で済むように必要な時には力強くこじることです。
マイナスドライバーでこじ開けてハウジング裏面などの盛り上がってしまった部分は後で組み付ける前に大きめのドライバーの丸軸部分で抑えて修正しました。


ドライバーユニットプロテクターも薄く接着剤で固定されているのでマイナスドライバーでこじ開けました。
プロテクターが開く瞬間にマイナスドライバーがフィルム振動板側に滑るのでフィルムに穴をあけないように注意します。
新しいドライバーユニットに手順6で外したプロテクターを取付ける。


ドライバーユニットには極性があるのでプラスマイナスを間違えないようにはんだづけします。
極性がわからない場合は乾電池でも確認できますので以下の記事を参考にしてください。

交換したドライバーユニットの詳細
AliExpressで購入したドライバーユニット44mm32Ωの開封
中国から送られてきたとは思えない程のしっかりした梱包でした。
開封の際はポリマーフィルムに傷がつかないように気をつけてください。
特に金属のネジやヘッドユニットどうしがポリマーフィルム面にくっついて引き離す際に傷が付いてしまわないように注意が必要です。




ドライバーユニット純正品と交換品比較検証
仕様比較
![]() 純正ドライバー | ![]() 交換ドライバー | |
|---|---|---|
| ドライバーサイズ | 45mm | 44mm |
| インピーダンス | 37Ω(1kHz時) | 32Ω |
| 再生周波数特性 | 15 Hz – 28 kHz | 20 Hz – 20 kHz |
| 特徴 | CCAWボイスコイル | ウールベース複合膜 |
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聴き比べ
左は純正ドライバーユニットのまま右ドライバーユニットだけAliExpressで購入したドライバーユニットに交換して実際に音楽を左右片側づつ聴き比べると純正ドライバーより低音の響きが乏しくなったことがわかります。
とは言っても普通に左右両方を耳にあてて音楽を聴いても全く違和感はない程度です。
しかしネット上の周波数別サンプル音源で純正ドライバーと交換したドライバーを聞き比べると49歳の耳でも性能差がはっきりわかりましたので下表にまとめました。
![]() 純正ドライバー | ![]() 交換ドライバー | |
|---|---|---|
| 20~600Hz | 良好 | ボリュームをかなり上げるとカタカタと異音を発する |
| 800~14KHz | 良好 | 少し高い周波数の音も一緒に聞こえる |
| 15KHz | 良好 | 聞こえない |
| 全周波数で | 高解像度で明瞭感がある | 音量が若干小さい |
まずドライバーサイズが1mm小さくなったからか低音が乏しくなりました。
両耳ヘッドホンにあてて音楽を聴いているとほとんど気にならない程度ではあります。
どうしても気になるのであればアリエキスプレスで購入したドライバーユニットの商品説明欄にドライバー裏側の黒いシールを外すと低音の響きが良くなると記載がありましたので、シールを外すか外したところに純正のフィルターを入れると良いかもしれません。
次にインピーダンスですが、インピーダンスはボイスコイルの銅線の細さと長さで決まります。交換後37Ω→32Ωに変化したので抵抗が減り音量が大きくなると思っていたのですが実際聞き比べると全周波数を通して音量は小さくなりました。
こうして周波数別のサンプル音源で聞き比べると素人でもHPH-MT8の性能の良さがわかるので現代的な設計の疲れにくい装着感でありながらフラットにすべての音域を正確に再生できるHPH-MT8をたくさんのプロが使っていることに納得しました。
もしドライバーユニット交換で高い修理代を払うなら新たにHPH-MT8を購入しても良いと思いました。
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