250㏄のバイクは車検がないけどブレーキフルードの交換時期は2年毎でいいんですか?
ブレーキフルードの交換時期は2年毎です。セロー250のサービスマニュアルで確認する限り走行距離による交換時期は指定されていません。
使用車両:SEROW250 2017年 DG17J
この記事はブレーキフルード交換を行った手順です。
必要な工具としてワンマンブレーキブリーダーを購入するか自作する必要があります。
エアー式とワンウェイバルブ式ブリーダーでは一長一短ありますが筆者はどちらも必需品になっております。
エアー式はブレーキラインにエアーが噛んでいるのかわからないのでマスターシリンダーやブレーキホースなどを交換した際はエア式でないもので最終的に確認しております。
エアー式を購入しようとお考えの方にはいくつか注意点があります。
- エアーダスターを使用するぐらいのエアー消費量ですので、エアー吐出量の少ないコンプレッサーでは使えません。(100V3馬力タンク容量50リットルでは使用できております)
- ある程度ボトルに廃油がたまるとエアー排出口から霧状の廃油が噴射されますのでウエスなどでメッキのエアー排出部を覆っておく方が安全です。
エアー式のデメリットが多くなりましたが、それでもエアー式の方が圧倒的に作業が楽ですので車はもちろんバイクもブレーキフルード交換ぐらいならエアー式しか使用しなくなりました。
それでは、作業を紹介して参ります。
リヤブレーキフルードを交換する手順
作業前に行うこと
ブレーキレバーとブレーキペダルを操作して硬さを確認しておくと、作業後ブレーキラインにエアーが噛んでいないか判断できます。
センタースタンドやメンテナンススタンドなどに載せて車体を水平にしてブレーキフルードの油面を確認する。
YAMAHAロゴが彫ってある樹脂カバーの取り付け六角ボルト2本を外す。
- 六角レンチサイズ4㎜
締め付けトルク7Nm(0.7㎏・m)
ブリードスクリューのゴムキャップを外して、ブレーキパーツクリーナーとウエスで清掃する。
ブリードスクリュー
- レンチサイズ8㎜
締め付けトルク6Nm(0.6㎏・m)
ブレーキフルードは抜きすぎるとマスターシリンダーにエアーを嚙むことがあるので抜き過ぎない。
セロー250の指定オイルはDOT4です。
指定より性能の劣るブレーキフルードは入れない。
車もバイクもほとんどDOT4です。
ブリードスクリューにメガネレンチをかけて、ブレーキブリーダーのホースをつなぎます。
車ですとオフセットが合うメガネレンチがなかったり、作業中に外れたりすると焦ります。車種によると思いますがオフセットの合いやすい専用メガネレンチもあるようです。
ブレーキペダルは3回踏んで3回目に踏み続ける。
エア式の場合は単純にレバーを握り続ける。
ブリードスクリューから出てくるブレーキフルードの色が透明になるまで手順7~11を繰り返します。
エアーを噛んでいると踏みごたえが柔らかくなるので、その時はエアーが抜けるまで手順7~11を繰り返す。
ブレーキフルードの下限が窓のセンター付近にLOWERと線で標されています。ブレーキパッドが減るとブレーキフルードのレベルが下がるので窓の一番上までブレーキフルードを入れておけば大丈夫です。
ブレーキパッドが減っている状態でブレーキフルードを補充した場合、ブレーキパッド交換の時に新品のブレーキパッドが入らないことがあるので、その時はブレーキフルードを抜くなどして調整してください。
ブリードスクリューにブレーキフルードが付着したままだとサビるのでブリードスクリューの穴の中までブレーキパーツクリーナーとウエスで清掃する。
フロントブレーキフルードを交換する手順
フロントブレーキフルード交換手順はリヤブレーキフルード交換と同様ですので、この記事上部の「リヤブレーキフルードを交換する手順」で以下の違う所を確認して置き換えてください。
リヤとフロントで違う所
- フロントのブレーキフルードリザーブタンクはブレーキレバーの付け根
- ブレーキペダルはブレーキレバー
- ブリードスクリューはフロントキャリパー
ブレーキフルードの下限が窓のセンター付近にLOWERと線で標されています。ブレーキパッドが減るとブレーキフルードのレベルが下がるので窓の一番上までブレーキフルードを入れておけば大丈夫です。
ブレーキパッドが減っている状態でブレーキフルードを補充した場合、ブレーキパッド交換の時に新品のブレーキパッドが入らないことがあるので、その時はブレーキフルードを抜くなどして調整してください。
ブリードスクリュー
- レンチサイズ8㎜
締め付けトルク6Nm(0.6㎏・m)
エアーが噛んで抜けない時
キャリパー内にエアーがたまっている時は、キャリパーをプラスチックハンマーで叩いたりキャリパーを外して噛んだエアーが上に移動できるように向きを変えて叩いてみます。
ブレーキホース内のエアーも同様にホースに衝撃を与えたり、エアー溜まっていそうな所をエアーが上に行くように動かします。
それでもエアーが抜けない時はブレーキをかけたままマスターシリンダーとブレーキホースをつないでいるバンジョーボルトを緩めて行います。その時はウエスでバンジョーボルト付近を養生しておきます。
それでも抜けない時は翌日エア抜き作業をします。
セロー250をYZ250フロントマスターシリンダー、フロントステンレスメッシュホースに交換した時にこの方法でやっとエア抜き完了できました。
次回メッシュホース交換の際はホースとキャリパーを接続した後、ブレーキホースにブレーキフルードを注入してからブレーキホースとマスターシリンダーを接続してマスターシリンダーとブレーキホースのバンジョーボルトでエア抜きをして通常のエア抜きを行うと決心させられるほど苦労した覚えがあります。
最後に
参考までにブレーキフルード交換工賃(2023/6/11調べ)を調べると
2りんかん:ブレーキフルード(1ライン) 交換時間30分 通常工賃1,980円(税込)部品持ち込み3,960円(税込)
NAPSでも部品持ち込みですと工賃が上がるようなので決して難しい作業ではないので自分で交換がお得です。
では、愛車セローのメンテナンスが完了したら旅やツーリングを楽しんでください。