【元整備士が解説】これから挑戦する「ユーザー車検」完全ガイド。賢く費用を抑えるコツと当日の流れ

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はじめに:ユーザー車検という選択肢

「車検代が高い」「内訳がよく分からない整備費用がかかる」 そう感じたことはありませんか?

ユーザー車検とは、業者に委託せず、オーナー自身が運輸支局に車を持ち込んで検査を受ける方法です。 最大のメリットは、圧倒的なコスト削減と、愛車の状態を自分の目で確認できること。もちろん、不合格になれば再整備が必要というリスクはありますが、知識と時間がある方にとっては、これほど合理的な選択肢はありません。

実は筆者自身、過去に自動車整備工場での現場・営業経験があります。その経験から言えば、プロの整備車検には「安心料」としての適正な対価が含まれています。しかし、もしあなたが「少しの手間を惜しまず、賢く節約したい」と考えるなら、ユーザー車検は非常に魅力的な挑戦となるはずです。

今回は、実際に湘南自動車検査登録事務所で行った車検の実例を交え、予約から当日の流れまでを徹底解説します。

1. 車検の予約(事前準備)

ユーザー車検を受けるには、事前のネット予約が必須です。

予約システム: 国土交通省「自動車検査インターネット予約システム」

予約可能期間: 受検希望日の2週間前から(※令和7年4月1日以降は2ヶ月前から可能になります)

流れ: アカウント登録 →種別・車種・検査場選択 → 日時選択→ 情報入力 → 予約完了

予約完了後と予約日前日に届くメールには「予約番号」が記載されています。これは当日の受付で必要になるため、必ず保管しておきましょう。

2. 受検日までにやるべき「点検」と「予備検査」

ぶっつけ本番で合格するのは至難の業です。以下の準備を整えましょう。

リヤドラムブレーキ点検清掃
リアドラムブレーキ点検清掃
ゴムブーツ破れ、オイル漏れなど下回り点検
ゴムブーツ破れ、オイル漏れなど下回り点検

※作業前に最低限そろえたい安全装備はこちら

① セルフ点検(定期点検整備記録簿の作成)

  • 足回り: タイヤの溝、亀裂のチェック。
  • 下回り: オイル漏れ、ゴムブーツ(ドライブシャフトブーツ等)の破れがないか。
  • 灯火類: 全てのライトが点灯するか。
  • 書類作成: 12ヶ月または24ヶ月定期点検整備記録簿に記入。
    (自家用貨物は12ヶ月、自家用乗用車24ヶ月)
12カ月定期点検整備記録簿
自家用貨物の場合:12カ月定期点検整備記録簿

② 「予備車検場(テスター屋)」の活用【重要】

ここが合格の鍵です。運輸支局の近くには、本番と同じ項目をテストできる民間の「予備車検場」があります。 特にヘッドライトの光軸サイドスリップは、タイヤ交換や経年劣化、運転者の体重だけでもズレるため、目視での調整は不可能です。

【筆者の実例】 今回利用した予備車検場では、税込3,300円で以下の調整・確認をしてくれました。

  • スピードメーター
  • サイドスリップ(タイロッドエンド調整込み)
  • ブレーキ測定
  • 排気ガス
  • ヘッドライト(光軸調整込み) ※プロの手際で、わずか数分で調整完了。「本番の3・4コースはブレーキ検査が甘め」といった裏情報も教えてもらえました。

3. 必要書類の準備

当日の手間を減らすため、事前に揃えられるものは用意しておきましょう。

【事前に用意するもの】

  • 車検証(電子車検証の場合は「自動車検査証記録事項」も併せて)
    車検証は車検の度にICのみ書き換えられ日付印刷は古いままなので焦らない
  • 自賠責保険証明書(現在加入しているもの と 新しく加入したもの)
    新しい自賠責保険は当日予備車検場か運輸支局内の自動車検査登録事務所で手続き可能です。
  • 自動車税納税証明書(オンライン確認可能な場合も多いが、持参が無難)
  • 定期点検整備記録簿(記入済みのもの)

【当日現地で入手・記入するもの】

以下の3点は、当日に運輸支局の窓口で入手可能です。

  • 継続検査申請書
  • 自動車重量税納付書
  • 自動車検査票

4. 当日の流れ(湘南自動車検査登録事務所の実例)

当日は「早めの行動」が吉です。私は朝8時過ぎに到着し、余裕を持って進めました。

STEP 1:書類作成と印紙購入

窓口が開く8:45より前に到着。C棟(継続車検2番窓口カウンターのレタートレイ)で申請用紙を入手し、見本に従って記入。その後、D棟で重量税・手数料分の印紙を購入し、書類に貼り付けました。車検証を見せれば必要な印紙額を教えてくれるので安心です。

継続検査申請書
継続検査申請書
自動車重量税納付書
自動車重量税納付書
自動車検査票
自動車検査票

STEP 2:受付

受付時間になったら、揃えた書類一式を窓口へ提出。書類チェックを受けます。

STEP 3:コース待機と「初心者」申告

検査コースの列に並びます。ここで検査員に**「ユーザー車検は久しぶりです」**と正直に伝えましょう。 私の時は補助の方が付き、アドバイスをもらいながら検査を進められました。不慣れで再検査になるより、補助をお願いした方がお互いにメリットがあります。

検査場コース入り口
検査場コース入り口

STEP 4:検査本番

外観検査: ライト、ワイパー、タイヤ、ウォッシャー液、車台番号の確認など。

コース検査: サイドスリップ、メーター、ヘッドライト、ブレーキ、排気ガス、下回り
最後に降車し車検証、自動車検査票を提出し捺印をもらいます。

※今回のハイライト:後輪ブレーキ検査で一度「×」が出ましたが、検査員のアドバイスでもう一度踏み直し、無事合格。空荷のバンタイプ(ハイエース等)は後輪ブレーキが効きにくい特性があるそうです。

検査場出口
検査場出口

STEP 5:新しい車検証の交付

全ての検査に合格し、スタンプが押された書類を窓口(C棟1番窓口)へ提出。 新しい車検証と検査標章(ステッカー)を受け取り、フロントガラスのステッカーを張り替えて完了です!

まとめ

ユーザー車検は、平日の日中に時間が取れる方にとっては、非常にコストパフォーマンスの高い方法です。何より、「自分で愛車を管理している」という愛着が湧きます。

事前準備と予備車検場の活用さえしっかり行えば、決して難しいものではありません。次の車検は、ぜひご自身でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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