家のPCオーディオ用にプロ用の中古アンプを購入したら、ファンの音が大きいのでなんとかなりませんか?
ホームユースのアンプではなく中古なので仕方がないのですが、Amazonで購入した4cm低速ファンで静音化できたので紹介します。
新品でもコスパの良いCLASSIC PRO CP400 ステレオ・パワーアンプをヤフオクで4,000円で購入し、PCオーディオ(ホームユース)使用するために、整備(電源スイッチ端子ガタ修理)とファンを静音化します。
CLASSIC PROとは、楽器・音響機器のネット通販大手サウンドハウスが1995年からプロデュースする業務用音響機器のブランドです。「機能」「操作性」「音」にこだわっているにもかかわらずコストパフォーマンスの良い、パワーアンプ、スピーカー、ワイヤレスシステム、カラオケ機器の分野でたくさんの人に支持されています。
それでは、中古CP400の整備を行ってまいります。
分解、清掃、各部点検
天板を開けます。
想像以上のホコリです。何年分のホコリでしょう?
掃除機とエアコンプレッサーを使用して清掃後、各部点検して気になった所。
ファン静音化(ファン交換)
機械内部にホコリがたまっていたので排熱が追い付かなかったのが原因かもしれませんが、R18(おそらく1kΩ)抵抗器のカラーコードの一部が熱で消え、基板も少し焦げていたので、いくらホームユースとは言え排熱ファンは必要だと思い、ファンレスは諦め、回転数が低いファンに交換し静音化することにします。
製造時期によって固定方法が少し変わるようです。
今回のCP400のファン固定は、プラス4㎜ネジとナット(スパナ5.5mm)止めでしたが、新しいシリアルナンバーのCP400のファンは、プッシュリベット(クリップ)で固定されておりました。
元付いていたファンと低速ファンのコネクタと圧着端子も違ったので、ケーブルごと根元のハンダ部から入れ替えました。
交換用に購入した低速ファンには、パルスセンサー用の白いコードが付いていますが、CP400には必要ありません。
厚みも2㎝から1㎝と薄くなったので、低速ファン付属の長さの短いボルトを使用して取り付けます。
ケーブルを元通り引き回して、コネクタを差します。
騒音アプリを使って交換前後の比較をしました。
14dB下がってます。無音ではありませんが、かなり静かになりました。
※下写真のdB値は0セット位置が不明ですので、差の確認にとどめてください。
交換前のファンスペック
メーカ: ADDA
メーカ 番号:AD0412HS-C50
サイズ:40X40X20mm
エアフロー: 9.6 CFM (0.27 m3/min)
回転数: 7500 RPM
ノイズ: 31 dBA
電力定格: 1.32 W(DC12V 0.11A)
リード線長:約310mm、2pinコネクタ
交換後のファンスペック
メーカ: 長尾製作所
メーカ 番号:RDL4010S
サイズ:40X40X10mm
エアフロー: 4.52CFM
回転数: 4200rpm
ノイズ: 17.7dBA
電力定格: 0.72 W(DC12V 0.06A)
リード線長:300mm(ツイストケーブル)、3pinコネクタ付き、パルスセンサー付き
上記のファンを取り付けて関東で通年使用してわかったのですが冬暖房なしで起動するとガリガリ大きな音を立てます。
ファンに使用されているグリスが悪いようです。
運転を続けてグリスが温まってくると音はなくなります。
グリス入れ替えて使用するか他のファンを購入した方が良いです。
電源スイッチ端子 ガタ修理
電源スイッチの端子が1カ所かなり緩くなっていたので、外して確認すると端子が溶けているように見えます。
原因不明ですが、これだけ緩いと接触不良を起こしかねませんので、溶けた個所をヤスリで削った後、万力で電源端子のクリアランスを狭くしてガタ修正しました。
念のため電源端子接点には、車やバイクのバッテリー端子などに使用しているコパスリップ(銅グリス)を塗っておきました。
まとめ
ファン静音化、各部整備後、スピーカー「ヤマハ NS-BP200」でステレオアンプとして音出し確認と、アップガレージで購入したアメリカの12インチ(30㎝)ウーファーをブリッジ接続して音出し確認を行い問題ありませんでした。
ヤマハ NS-BP200は、Amazonアウトレット購入時トゥイーターがへこんでおりましたので、凹み修正しております。詳細はこちら➜トゥイーター(ツィーター)へこみ修理
アメリカの12インチ(30㎝)ウーファー詳細はこちら➜12インチウーファーBOX【BRAiTH PL-027】スペック調査
内部のホコリや、各部の状態から、長年酷使されてきたアンプのようですが、ノイズもなく、音に味付けせずにスピーカーをならせるプロ用のアンプは、さすがだと思いました。
パソコン作業中にスピーカーで音楽を聞くためのステレオ パワーアンプとして、当初、スイッチング電源の中華デジタルアンプを購入するつもりだったのですが、半導体不足や巣ごもり需要からか、10,000円前後と値段が上がっているように感じましたので、他の手段はないものかと根気強くネット検索した所、評判が良く、中古で多く出回っている「CLASSIC PRO」の低出力アンプCP400が、フリマサイトで状態の良い物~ジャンク品まで1台18,000円~4000円程の低価格で取引されていたのが購入の決め手です。
以前、カーオーディオで2.1chタイムアライメント&クロスオーバーで満足いくシステムが組めた経験から、PCオーディオでは、ニアフィールドでスピーカー設置位置や向きも比較的簡単に変更できますので、タイムアライメントについては必要ありませんが、クロスオーバーは必須との思いを叶えるため、クロスオーバー用に中古プロ用ディバイダー「Behringer CX2310」を先に入手しておりました。
カーオーディオで2.1chタイムアライメント&クロスオーバーシステムを構築した記事はこちら➜DEH-970は、デジタルアンプ追加した3wayで凄く良くなる
「CLASSIC PRO CP400」は、プロ用機器どうしの接続がアナログではありますが、XLR(バランス)接続が可能で相性も良く、ノイズの少ないトランス(リニア)電源なので、少し重くて大きいですが、1Uサイズ(1.75インチ=44.45mm)と薄く、高級感がありますので、アナログですが買って後悔はありませんでした。
当たり前の事ですが、デジタル音源の再生は、性能の良いD/Aコンバーターでアナログ信号に変換されたあとは、ノイズの少ない素直な機器を選べばアナログ接続で十分です。
少なくとも質の悪いスイッチング電源のデジタルアンプよりはノイズが少ないはずです。
最後に中古ではあまり出回っておりませんが、CLASSIC PROには、1Uサイズ、良質のスイッチング電源、ファンレス「CP500X」もあります。新品で購入してもコスパの良いCLASSIC PROですので、修理が好きでない方は、傷だらけで整備が必要な中古に比べると、かなりお買い得くです。