【4,000円の爆音名機】業務用アンプ「Classic Pro CP400」を寝室で使えるレベルに静音化&レストアする

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クラッシクプロ CP400
目次

プロローグ:4,000円で買った「鉄の塊」

PCオーディオの音を良くしたい。

昨今の半導体不足で、中華デジタルアンプでさえ1万円を超える時代。ふと目を向けたのは、プロの現場で酷使され、中古市場に流れてきた**「業務用パワーアンプ」**だった。

Classic Pro CP400。

サウンドハウスが誇る、質実剛健な業務用アンプだ。

ヤフオクでの落札価格は、わずか4,000円。安すぎる。

届いたのは、ずっしりと重い1Uラックサイズの鉄の塊。

電源を入れると、期待通りの音がした。スピーカーからではない。本体のファンからだ。

「ブォォォォォン!!」

……うるさい。これでは音楽鑑賞どころか、工事現場だ。

だが、この爆音さえ何とかすれば、リニア電源(トランス)を搭載したピュアなアナログアンプが手に入る。

これは、そんな暴れ馬を自宅で手懐けるための、執念の静音化カスタム記録である。


ステップ1:開封と現状把握(ホコリの洗礼)

まずは天板を開ける。中古の業務用機材を買うということは、その機材が吸い込んできた「現場の空気」ごとお迎えするということだ。

案の定、内部はホコリまみれ。何年分の汚れだろうか?

まずは掃除機とエアコンプレッサーで徹底的にクリーニングを行う。

ふと基板を見ると、抵抗器(R18)のカラーコードが熱で変色し、基板が焦げている箇所を見つけた。

「ファンがうるさいから、コネクタを抜いてファンレスにすればいいのでは?」という甘い考えはここで捨てた。このアンプは発熱する。冷却は必須だ。

清掃前
清掃後、点検

ステップ2:静音化手術(ファン交換)

純正ファンは、まさに「冷えれば騒音など知ったことか」という仕様だ。これをPC用の静音ファンに載せ替える。

交換するファンのスペック比較

項目【交換前】純正 (ADDA)【交換後】静音 (長尾製作所)
型番AD0412HS-C50RDL4010S
サイズ40×40×20mm40×40×10mm
回転数7500 RPM4200 RPM
ノイズ31 dBA17.7 dBA
風量9.6 CFM4.52 CFM

風量は半分になるが、ホームユースでフルパワー(400W)を出し続けることはまずない。静音性を優先する。

交換前後ファン
上:交換前2ピンコネクタ サイズ4×4×2㎝
下:交換後3ピンコネクタ サイズ4×4×1㎝

作業工程

1. 取り外し

古いファンを撤去。固定方法は年式によりネジ止めかプッシュリベットに分かれる(今回はネジ止め)。

ファン固定ネジ
どちらもCP400のファン(実は2台持っている)

2. 配線加工

ここが最大の難関だ。PC用ファン(3ピン)とアンプ側のコネクタ(2ピン)は形状が違う。

パルスセンサー用の白い線は使わない。

プラス(赤)とマイナス(黒)の線を、元のファンのコネクタごと移植(ハンダ付け)する。

3. 取り付け

厚みが20mmから10mmに薄くなるため、短いボルトを用意して固定する。

⚠️ 注意:冬場の「ガリガリ音」について

今回使用した長尾製作所のファンだが、冬場に暖房なしの部屋で起動すると、グリスが固まっているのか「ガリガリ」と異音がすることが判明した(温まると消える)。

気になる方は、最初からグリスを高品質なものに入れ替えるか、より信頼性の高い「Noctua」などのファンを選ぶことをお勧めする。

低速ファン取付

ステップ3:隠れた危険の排除(スイッチ修理)

清掃中に違和感を覚えた。電源スイッチの端子がグラグラなのだ。

外してよく見ると、端子が熱を持ったのか、樹脂が溶けた形跡がある。

「危ないところだった……」

接触不良は発火の原因にもなる。

  1. 溶けた部分をヤスリで削り取る。
  2. 広がってしまった端子を万力で挟み、ガタつきを物理的に修正。
  3. 仕上げに、通電性を高める「コパスリップ(銅グリス)」を塗布。

これで安心して電源を入れられる。中古品を買ったときは、こういう地味な点検が生死を分ける(大袈裟ではない)。

電源スイッチ 圧着端子熔解
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結果:騒音値 -14dBの静寂

全ての作業を終え、再び電源を入れる。

「サーーー……」

無音ではない。しかし、さっきまでの「ブォォォン!」という轟音は消え失せた。

騒音アプリでの計測結果は、マイナス14dB

これなら、音楽を流してしまえば全く気にならないレベルだ。


エピローグ:本物は、直せば一生使える

PCオーディオ環境に組み込み、YAMAHAのスピーカーと、12インチのサブウーファーを鳴らしてみる。

素晴らしい。

余計な味付けのない、ストレートで力強い音。

スイッチング電源のデジタルアンプにはない、トランス電源特有の「重み」のある音がする。

1万円以上する新品のデジタルアンプを買うのもいいだろう。

だが、4,000円の中古業務用アンプを、自分の手で手入れして使う。

そこには、コスパ以上の「愛着」と、本物の機材だけが持つ「所有感」がある。

もしあなたが、安くて音の良いアンプを探しているなら、「Classic Pro」の中古と「ハンダごて」を用意してみてはどうだろうか?

少しの手間で、あなたの部屋はスタジオになる。

👇CLASSIC PRO「CP500X」:良質のスイッチング電源なので元々ファンレスアンプもあります。

PCオーディオ アンプ

📋 今回のDIYデータ

  • アンプ: Classic Pro CP400 (中古相場 4,000円~)
  • 交換ファン: 長尾製作所 40mm角 10mm厚 (RDL4010S)
  • 使用機器: Behringer CX2310 (チャンネルディバイダー), YAMAHA NS-BP200

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