前回の「オリエント・キングマスターの風防の曇り除去」に続いて、今回は腕時計の定期メンテナンスの要であるオーバーホール(分解・清掃)の記事をお届けします。
今回の患者は、メルカリで購入した不動のシチズン・クリスタルセブン 33石【1966年(昭和41年)6月製造 / 型番:ACSS 3002-Y】です。
修理にあたり、以前自分で壊してしまった同モデルの27石を「ドナー機」として活用しながら、奇跡の蘇生手術に挑みます。
⚠️ 【失敗談】ドナー機はなぜ壊れたのか?
実は、今回ドナー機となった27石のクリスタルセブン【1966年(昭和41年)2月製造 / 型番:ACSS 51301-T】は、私が初めて機械式腕時計のオーバーホールに挑戦した際の「偉大なる犠牲者」です。
当時、ベゼル側から開けるワンピースケースであるにもかかわらず、一般的なスナップバック(はめ込み式の裏蓋)だと思い込んでしまいました。裏蓋の隙間にセイコーのオープナー(S-261)をねじ込もうとしたものの歯が立たず、あろうことか刃が折れてしまったのです。
諦めきれず、カッターの刃を当ててハンマーで何度も叩くという暴挙に出た結果……。
❌ワンピースケースに対し、カッターの刃とハンマーを使って裏蓋をこじ開けようとしている誤った様子。そもそも機械式時計に衝撃はもってのほか
その後、ベゼル側から開けるワンピースケース(巻き芯が2分割タイプ)の存在をようやく知り、ムーブメントを取り出しましたが、時すでに遅し。中は悲惨な状態でした。
- 文字盤のダイヤルフット(干支足)が2本とも折損
- 自動巻きローターのベアリングがバラバラになり、取り付け軸も折損
- 二番車の歯が3本ほど欠損(ゼンマイを解放せずに分解を進めてしまったことによる破損と思われます)
📸 衝撃による悲惨な内部の様子(左右にスワイプして見てね!)
スクロールできます赤丸位置に本来は干支足が生えている(干支足はムーブメントに折れこんで残っている) 自動巻きローターのベアリングがバラバラに分解し、取り付け軸も折損している(ボールベアリングも散らばっている) 二番車の歯が3本ほど欠損(細ピンで指している箇所)
おかげで、この破壊してしまったムーブメントを使って5回ほど組み立て・分解を繰り返し、途中でバネを飛ばして2本紛失するという経験を積みながら、非常に「良い練習」をさせてもらいました。
この痛い教訓を胸に、今回の33石の修理に臨みます!
分解手順:ムーブメントの取り出しとゼンマイの解放
今回修理する33石モデルはスナップバック式ですが、ムーブメントは「ベゼル側(表側)からしか抜けない」という少し特殊な構造をしています。
1. 裏蓋を外し、巻き芯(リューズ)を外せる状態にする
まずは3点式裏蓋オープナー(または明工舎等の強力オープナー)を使い、裏蓋を外します。
3点式裏蓋オープナー(または明工舎等の強力オープナー):安いものでも開きますが、しっかりホールドできるものが安心です
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次に向かうのは「オシドリネジ」の緩め作業です。
💡 オシドリネジを緩める手順
- ネジを少しだけ緩める:オシドリの頭を固定しているネジを探します。精密ドライバーを使い、ネジを「半回転〜1回転」ほど反時計回りに緩めます。
- 巻き芯の引き抜き:オシドリを押し込みながら、リューズをゆっくりと引っ張り、巻き芯が抜けるか確認します。もし抜けない場合は、ネジの緩め方が足りないので、さらに少しずつ(1/4回転ずつ)回して再度確認します。
📸 オシドリネジをドライバーで緩めている様子
オシドリ(押え)ネジをドライバーで緩めている様子 何のネジを緩めているかと言うとこれだ
列側の分解を進め、オシドリ押えが露わになった状態でオシドリ(押え)ネジを緩めている様子
📸 オシドリを押し込むと巻き芯(リューズ)が外れる
オシドリを押し込んでいる様子
2. 裏蓋を仮止めし、ベゼルと風防を外す
巻き芯をいつでも抜ける状態にしたら、一度裏蓋を仮止めします。ここで登場するのが信頼できる工具です。
👇【おすすめ工具】SEIKO(セイコー) こじ開け(S-261等)
ちゃんとした工具を使うのが大事(でも構造の見極めはもっと大事)
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時計DIYにおいて、ちゃんとした工具を使うのは基本中の基本です(ただし、それ以上にケース構造の正しい見極めが最も大事であることを痛感しました)。
📸 こじ開けを使って風防を開ける様子
📸 風防を開ける様子(サビと塗装剥がれが酷かった)
3. 針を抜き、ムーブメントをケースからそっと抜き取る
風防を外したら、針を抜き、ムーブメントをケースから取り出します。
ムーブメントを取り出したら、絶対に忘れてはいけないのが「ゼンマイの解放」です。これを怠ると、前述のドナー機のように歯車が木っ端微塵に欠けてしまいます。一気に解放して衝撃を与えないよう、リューズを手でしっかり保持しながら、ゆっくりとパワーを抜いていきます。
📸 時計用マイナスドライバーを使用してこはぜを解放し、ゼンマイの動力を抜く様子
💡 コハゼ(小止め)とは?
ゼンマイを巻き上げた際、逆戻りしてほどけてしまうのを防ぐためのストッパー部品です。
- 逆回転をブロック:ゼンマイを巻くための歯車(角穴車)に常に噛み合っています。
- クリック音の正体:手巻き時計を巻くときに「カリカリ」と小気味よく鳴る音は、このコハゼが歯車を乗り越えるときの音です。
コハゼをピンセットなどで押さえ、角穴車の逆回転を制御しながらリューズをゆっくり戻し、ゼンマイの力を完全に解放します。
文字盤側(カレンダー・切替機構)の分解
文字盤、曜車、日車と順番に外していきます。この際、錆びついた日車押さえやネジなどの部品を慎重に取り外します。
📸 カレンダー送り機構分解の様子(左右にスワイプして見てね!)
スクロールできます曜車を外すと錆びついた日車押さえと文字盤側のネジ類が現れた 日車ジャンパー(日車バネ)と切替機構部のバネは飛ばさないように注意 破損注意:シチズンの黒いネジは逆ネジ(左ネジ) ⚠️ 破損注意!シチズンの黒いネジは「逆ネジ(左ネジ)」です。時計回りで緩むので細心の注意を払ってください。
カレンダー機構がある「文字盤側(裏輪列側)」のリューズ回りには、操作を切り替えるための「切替機構(裏まわり)」と呼ばれる重要な部品が集まっています。
📸 文字盤側に残る切替機構の部品の様子
📸 文字盤側に最後に残った筒車(時針を取り付けるための部品)を工具で慎重にこじって外す様子
リューズを「巻く」「日付を変える」「時間を合わせる」という3つの操作をコントロールする、主な4つの部品がこちらです。
| 部品名 | 役割・特徴 |
| 巻真(まきしん) | リューズの先へと繋がっている一本の芯(棒状のパーツ)。すべての操作の土台。 |
| オシドリ | 巻真の溝に噛み合っているパーツ。リューズを1段、2段と引き出す動きに連動して動く。鳥のオシドリに形が似ている。 |
| カンヌキ | オシドリの動きに押されて動くレバー。ツヅミ車をスライドさせてギヤの噛み合わせを移行させる。 |
| ツヅミ車 | 巻真に通されている、楽器の「鼓(つづみ)」のような形をした小さな歯車。位置が変わることで、直接力を伝える。 |
これらの部品がバラバラにならないよう、上から「裏押さえ」というバネ付きの板でカバーされています。リューズを引いたときに「カチッ」と心地よいクリック感がするのも、この裏押さえのバネのテンションによるものです。
ムーブメント側(輪列・脱進機)の分解
次にムーブメントをひっくり返し、機械式時計の心臓部となる3大セクションを分解していきます。
📸 輪列・脱進機分解の様子(左右にスワイプして見てね!)
(※33石の写真を撮り忘れたため、ローター分解後の写真は27石の分解写真を使用しています)
スクロールできます専用工具の代わりに、厚みのあるピンセットで固定ネジを慎重に外した様子 自動巻きローターを取り外したムーブメント 自動巻き中間車受けの固定ネジ2本を取り外したところ 自動巻き中間車受けを外したところ 中間車の一つを取り外したところ 2つの自動巻き中間車をすべて取り外したところ 取り外した香箱およびガンギ車などの受け板 受け板を取り外して露わになった輪列歯車(二番車・三番車・四番車・ガンギ車) その後テンプとアンクルを取外しすべての部品を取り除いた地板
📸 香箱分解の様子(左右にスワイプして見てね!)
スクロールできます箱(バレル)の蓋を開けたところ 香箱内部のゼンマイ 香箱(バレル)から主ゼンマイを取り出している様子 香箱(バレル)から取り出した主ゼンマイ単体
時計の心臓部は、役割ごとに大きく3つに分かれています。
- 動力源:一番車(香箱車)
- 輪列(運針機構):2番・3番・4番車、ガンギ車
- 調速・脱進機構:アンクル、テンプ(※チクタクと音を立てるガンギ車は、「輪列の終わり」であり「脱進機の始まり」でもあるため、両方にまたがっています)
💡 テンプの役割
髪の毛よりも細い「ヒゲゼンマイ」の力で、左右に規則正しく往復回転(振動)しています。この「規則正しい往復運動」が、輪列の歯車がバラバラと一気に回ってしまうのを防ぎ、時計の進みを正確にコントロールしています。
分解した部品は、ベンジン、筆、そして先を尖らせた小枝(棒)を使って丁寧に洗浄します。
⚠️ 注意:アンクルの爪には、ルビー(人工サファイア)が「セラック(天然樹脂)」という接着剤で固定されています。ベンジンに長く漬け込むとセラックが溶けて爪石が脱落するため、サッと短時間で洗うのが鉄則です。
今回、錆びついて使い物にならなかった部品は、ドナー機からありがたく拝借して組み込みました。
【独自流用】車・家電修理の知恵を活かした「注油マップ」
機械式時計はクォーツに比べて「ゼンマイによる強力なトルク(駆動力)」が常にかかり続けるため、注油のセオリーが大きく異なります。特に、強い圧力がかかる場所への配慮と、油の「保油性(その場に留まる性質)」が重要になります。
時計専用油をすべて揃えるのがベストですが、私は持っているもので済ませたかったこともあり、車や家電修理の分野で絶大な信頼を置いている優秀なケミカルを適材適所で流用しました。
📸 注油メンテナンスに使用した
- スーパールブリカント#77
- 高温フッ素グリス
- 信越化学KF-96
およびダイソーの瞬間接着剤トレイに油を入れ、縫い針の先端を削って自作したオイラーの様子
1. スーパー ルブリカント オイル #77
カメラ・時計・オーディオなどの精密機器に使える、高い極圧性(耐荷重性)を持つ優秀なオイル。
- 【採用箇所】:二番車・三番車・四番車のホゾ穴 & 裏機構(金属接触部) & カレンダー機構
- 【流用の理由】:機械式の輪列はクォーツと違って強いトルクで回り続けるため、サラサラすぎる油だと油膜が切れてホゾ(軸受け)が摩耗します。#77の優れた油膜保持力がここで活きます。また、リューズを巻く・引くといった最も強い摩擦が起きる金属同士の摺動部にも薄く塗布します。
👇スーパールブリカント オイル #77:時計専用油の代用として、極圧性の高いこのオイルが活躍します。
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時計専用油の代用として、極圧性の高いこのオイルが驚くほど活躍してくれます。
2. 高温フッ素グリス
プラスチック、金属を問わず使用できる、我が家で最高級の万能グリス。
- 【採用箇所】:ゼンマイ(香箱内部・香箱真軸) & カンヌキバネの先端 & オシドリのクリック山
- 【流用の理由】:フッ素グリスは極めて油膜が強く、長期間劣化しないため、機械式時計で最も過酷な負荷がかかる場所に最適です。ゼンマイの表面にうすく指で引き伸ばすように塗布します(自動巻きの香箱壁面に塗るスリップ用グリスとしても非常に優秀)。リューズを引いたときに強いテンションがかかるバネの擦れ面にも、しっかり留まるフッ素が長持ちします。
👇フッ素グリス
海水で流れないプラスチックを痛めないシリコングリス以上の高性能グリス
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海水でも流されず、プラスチックを絶対に傷めない、シリコングリス以上の高性能を誇る逸品です。
3. 信越化学 KF-96-50CS(シリコーンオイル)
洗車後に車に塗ったり、家電修理のプラスチック・ゴム回りに愛用している万能シリコーン。
- 【採用箇所】:表側のオシドリ回り(防水パッキン・Oリング)
- ⚠️【注意】輪列への注油は「絶対に非推奨」機械式時計において、50CS(低粘度シリコーン)を内部のギヤに使うのは絶対に避けてください。50CSはサラサラしていて浸透・拡散性が強すぎる(その場に留まる性質=保油性が低い)ため、ホゾ穴に差すと周囲に広がって即座に油切れを起こし、軸の焼き付きや摩耗の原因になります。リューズのゴムパッキンや裏蓋パッキンに薄く塗り、防水性を保つために使うのが本来の正しい役割です。(※今回の裏蓋パッキンには、より高粘度なシチズン純正シリコンを使用しました)
👇信越化学 KF-96-50CS(シリコーンオイル):洗車や家電修理にも使える万能オイル。時計ではパッキン保護専用として使います。
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車から家電まで使える万能オイル。時計メンテナンスにおいてはパッキン保護専用として威力を発揮します。
⚠️ ここだけは例外!機械式時計の「聖域」
機械式時計の心臓部である以下の2箇所は、極めて微量かつ「その場に絶対に留まる(広がらない)」特殊な時計専用油が本来必須となる聖域です。
- テンプの軸受け・ガンギ車の軸受け
- 指定油:【メビウス 9010】(超低粘度・合成油)
- 特徴:1時間に数万回も往復運動するテンプのホゾ(軸の先端)や人工ルビーの摩擦を極限まで減らす、最も基本的な「軽い油」です。
- ガンギ車の歯 と アンクル爪石 の接触面
- 指定油:【メビウス 9415】(微粘性・摩擦改良特殊オイル)
- 特徴:パーツが静止している時はその場に留まり、衝撃を受けた動いた瞬間だけ液状に変化する「チキソトロピー性」を持った特殊オイルです。
もし今回の手持ち油3つだけで強行突破する(実験的に組む)のであれば、消去法でテンプとガンギ車のホゾ穴には 「#77 をこれ以上ないほど極微量(針の先で突く程度)」 に注油してください。ただし、テンプのような超高速往復運動をする場所に対しては#77だと少し粘度が重く、振り角(元気にシャカシャカ動く角度)が落ちて精度が出にくくなる可能性があります。
👇メビウス 9010 / 9415:テンプやガンギ車など、どうしても専用油が必要な聖域にはこれ
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こだわりたい本格派や、テンプ・ガンギ車の「聖域」に絶対の安心を求めたい方は、やはりこの専用油を推奨します。
組み立てと感動の復活
分解と逆の手順で組み立てを進めます。腐食していた一部の部品は、ドナー機からありがたく拝借しました。
ケースにムーブメントを収め、機止めネジ(スペーサー固定具)でしっかりとネジ留め。巻き芯(リューズ)を入れ、各Oリングには高粘度シリコングリスを塗布します。最後に、時計用裏蓋閉じ器(風防挿入器)を使用してベゼルと風防をケースに「パチン」と音がするまで確実に圧入し、スクリューバックの裏蓋をねじ込んだら、すべての作業が完了です!
📸 風防圧入の様子(左右にスワイプして見てね!)
スクロールできます圧入固定する前に時計ケースの上に風防ガラスを正しく載せた状態 時計用裏蓋閉じ器(風防挿入器)を使用してベゼルと風防をケースに圧入している様子 ケース内のムーブメントを機止めネジ(スペーサー固定具)でしっかりとネジ留めする
📸 不動から元気はないが精度よく動作するようになったアンティークのシチズン・クリスタルセブン。文字盤の経年劣化はあるものの、ヴィンテージの味としての仕上がりに
オーバーホール、テンプ調整後のタイムグラファー
シリコングリス:パッキン保護にはこれ
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クリスタルセブンの製造期間と歴史的変遷
国産初の「クリスタルガラス(人工ガラス)」を採用して大ヒット作となったシチズン・クリスタルセブンのオリジナルモデルは、1965年(昭和40年)12月の発売から1969年(昭和44年)頃までの約4〜5年間という短い期間に製造されました。
- 1965年12月:国産初のクリスタルガラスを採用した薄型自動巻腕時計として発売開始。それまでのプラスチック風防にはない輝きと耐久性で、爆発的なヒットを記録。
- 1967年:派生モデルである「クリスタルセブン カスタム」などが登場し、若者層を中心にバリエーションが拡大。
- 1969年頃:後継となる新しいムーブメントや、次世代の自動巻シリーズ(「レオパール」など)へ移行する形で、オリジナルシリーズは生産終了。
その後、高いデザイン性と歴史的価値から、1990年代の復刻(Cal.8200搭載のナイアガラなど)を経て、2021年にはシチズンの「RECORD LABEL(レコードレーベル)」から、当時のデザインにインスパイアされた機械式モデル「C7(シーセブン)」(型番:NH8390シリーズ等)が発売され、現在もヴィンテージファンに深く愛され続けています。
⚙️ 我が家の個体の「製造年月日」を確認してみる
シチズンの時計は、裏蓋に刻印されている8桁のシリアルナンバーから製造年月の特定が可能です。今回の個体「602×××××」の最初の3桁を解析してみます。
- 最初の「6」:製造年(西暦)の末尾。クリスタルセブンの発売時期を考慮すると1966年製であることが分かります。
- 続く「02」:製造月。シチズンの1960年代の旧仕様において「602」の組み合わせは、製品管理上1966年2月生産分を意味します。
つまり、この時計は今から60年近く前に作られた初期生産モデルということになります。
これほど古いオリジナルモデルであっても、不動の原因のほとんどは「当時の潤滑油が完全に乾ききって固着していること」です。こうして定期的にオーバーホール(分解掃除)をしてあげることで、また何年も元気に時を刻み続けてくれます。
おわりに:次の一生モノへ
手痛い失敗(ドナー機の破壊)から始まったシチズン・クリスタルセブンのオーバーホールでしたが、その犠牲と教訓、そして他ジャンルで培ったケミカルの応用によって、無事に完璧な鼓動を吹き返してくれました。
自分の手で組み立てた機械が、耳元で「チクタクチクタク……」と元気に声を上げ始める瞬間は、DIYを愛する者にとって何物にも代えがたい最高の達成感です。
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当ブログの「時計修理」カテゴリーでは、愛着のある国産時計たちのメンテナンス記録を公開しています。
次に挑戦したのは、1990年代のネオヴィンテージ「オリエント・キングマスター」。
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