E25キャラバン(いすゞコモ)DIY完全バイブル|ユーザー車検・整備から車中泊カスタムまで

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はじめに:E25キャラバン/コモを「自分で弄る」楽しさ

古い商用車には、最新のクルマにはない「味」と「余白」があります。

頑丈でシンプル、だけど時々ちょっと手がかかる日産E25キャラバン(いすゞコモ)。このクルマは、単なる移動手段ではありません。手をかければかけるほど、あなたのライフスタイルにフィットする「最高の相棒」へと育っていきます。

本記事は、私がブログ「もの修理」で積み上げてきた、E25と共に歩むための全12記事のノウハウを凝縮しました。メンテナンスで寿命を延ばし、DIYで車中泊仕様へ。 さあ、あなたの愛車を「世界に一台だけの秘密基地」に変える旅を始めましょう。


1. 【車検・整備】維持費を劇的に下げるテクニック

「古い車だから、維持費がかかるのは仕方ない…」そう諦めていませんか?

実は、車検や整備費用の大半は「人件費(工賃)」です。プロに任せる安心感も大切ですが、自分の手で点検し、整備することで、コストは数分の一にまで圧縮できます。何より、自分でボルトを締め、オイルを変えることで、愛車のコンディションを掌から感じ取れるようになります。

ここでは、未経験の方でも一歩を踏み出せる、「財布に優しく、愛車に深い愛情を注ぐ」ための整備ノウハウを公開します。

ユーザー車検で数万円の節約

業者に依頼せず、自分で陸運局へ持ち込む「ユーザー車検」は、最も効果的なコスト削減術です。元整備士の視点で、一発合格への近道を解説しています。

  • ポイント① 事前準備: 定期点検整備記録簿を自分で作成することで、当日の検査がスムーズに。
  • ポイント② 予備車検場の活用: 光軸やサイドスリップなど、自力調整が難しい項目はテスター屋で事前に合わせるのが合格の鍵です。

ユーザー車検の必要書類チェックリスト

区分事前に用意するもの当日現地で入手・記入するもの
車両情報車検証(電子車検証の場合は記録事項も)継続検査申請書
保険・税金自賠責保険証明書(新旧両方)、自動車税納税証明書自動車重量税納付書
点検記録定期点検整備記録簿(記入済み)自動車検査票

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ユーザー車検検査ライン入り口
ユーザー車検検査ライン入り口

足回りのブーツ交換(車検対策)

車検で必ずチェックされる「ブーツの破れ」。純正部品だと高額なアッセンブリ交換になりますが、社外品ブーツを使えば数千円で修理可能です。

▼ E25系 推奨交換パーツ(大野ゴム工業)

交換箇所品番(カシメタイプ)備考
アッパーアームブーツ大野ゴム DC-1696
※現車確認必須バント締めタイプにはDC-1696使用不可
タイロッドエンドブーツ大野ゴム DC-2656トーイン調整が必要
ロアボールジョイントブーツ大野ゴム DC-1688交換難易度高(要プーラー)

大野ゴム工業 ダストカバーブーツ(DC-1696、DC-2656、DC-1688)

大野ゴム工業(Ohno Gomu Kogyo)
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ボールジョイントプーラー: ロアブーツ交換

トルクレンチ(プレセット型): 足回り整備に必須。「安全のために」

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  • [ロアボールジョイントブーツ交換手順]:専用工具を使った具体的な作業ログ。
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ロアボールジョイントブーツ・タイロッドエンドブーツ・アッパーアームブーツ
ロアボールジョイントブーツ・タイロッドエンドブーツ・アッパーアームブーツ

エンジンオイル「上抜き」交換

名機KA24DEエンジンのオイル交換は、ジャッキアップ不要の「上抜き」が圧倒的に楽です。汚れを気にせず、短時間で完了します。

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  • [エンジンオイル上抜き交換]:電動ポンプを使った手軽な交換術。

電動オイルチェンジャー(上抜きポンプ): ジャッキアップ不要

エンジンオイルレベルゲージの口からエンジンオイルを抜く
エンジンオイルレベルゲージの口からエンジンオイルを抜く

2. 【修理・電装カスタム】快適性を高める電装・内装リペア

パワーウィンドウ修理

料金所のチケットを受け取る時、ドライブスルーで注文する時。 窓がスムーズに開かないストレスは、地味ながらも毎日の運転を憂鬱にさせます。「もう古いからモーターの寿命かな?」と新品交換を考える前に、ちょっと待ってください。

E25キャラバンの不調の多くは、部品交換なしの**「分解清掃」だけで劇的に改善**することがあります。必要なのは高価なパーツではなく、少しの手間と工夫だけ。 壊れたと思った機能が、自分の手で新品同様に蘇る——。その「カチッ」と直った瞬間の快感を、ぜひ味わってください

  1. モーター分解清掃: トルク低下の主原因はモーター内部の汚れ。整流子を磨くことで驚くほど復活します。
  2. スイッチ接点復活: 接点金具を磨き、通電不良を解消します。

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取り出したレギュレーターAssy
取り出したレギュレーターAssy

内張り剥がしセット: ドア内張りやオーディオ周りの作業に必須

【電装カスタム】24V用ETC2.0を12V車に流用する

トレジャーハント(中古品探し)や余剰パーツの活用で気になるのが、「トラック用の24V車載器は使えるのか?」という疑問。実は、仕様さえ見極めればE25キャラバン等の12V車でも安全に流用可能です。

オーディオ裏からの電源取り出しや、1DINポケットへの美しい埋め込み加工など、DIYならではのこだわり取付術を解説しています。

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  • [24V用ETC2.0の流用&取り付け手順]:【ETC2.0車載器】24V車用を12V四輪車へ取り付けてみた※流用は自己責任ですが、適合確認の「裏技」も紹介しています。

3. 【車中泊カスタム】快適な「動く部屋」を作る

商用バンを「ただの荷物運び車」から「快適な動く部屋」へ。

ノーマルのE25は、鉄板一枚で外と隔てられた過酷な環境です。夏はサウナのように暑く、冬は凍えるほど寒い。雨音は会話を遮るほどうるさいかもしれません。しかし、適切なDIYを施せば、そこは自宅のリビング以上に落ち着くプライベート空間に生まれ変わります。

真冬のスキー場でもTシャツで過ごせる暖房、雨音を心地よいBGMに変える防音、そして極上のオーディオ。「帰りたくなくなる車」を作るための、私の試行錯誤のすべてをお伝えします。

制振・断熱で「雨音」と「暑さ」を遮断

鉄板剥き出しのバンは、夏は暑く、雨音はうるさいもの。建築用資材を流用して、コスパ良く快適化します。

  • 制振(レジェトレックスD-300N): 雨音の不快な高音をカット。ルーフの剛性もアップ。
  • 断熱(メタルシートMS-2): 建築用の遮熱材を天井に施工し、真夏の輻射熱を劇的に低減。

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日東電工 レジェトレックス D-300N: 制振材の定番。

ジーエス メタルシート ルーフ施工
天井にメタルシートを張る

冬の神器「FFヒーター」導入

エンジンを切っても暖かい「FFヒーター」は、冬の車中泊革命です。

  • 格安中華製の耐久性: 7年間ノントラブルで稼働中。
  • 安全性: 正しい施工と一酸化炭素チェッカーの設置で、安全に運用可能です。

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  • [中華FFヒーター7年愛用レビュー]:取り付けの注意点と耐久性。
  • [エラーコード完全表]:故障時の自己診断と交換部品リスト。

5KW 12V 軽油 FFヒーターキット10L燃料タンク付き

私が使用しているタイプと同型の5KWモデルです。セット内容が充実しており、コスパ最強です。

一酸化炭素警報機: FFヒーターとセットで「命を守るために必須」

カーオーディオのハイエンド化

古い商用車でも、良い音は作れます。「カロッツェリア DEH-970」の持つDSP機能(オートタイムアライメント&オートイコライザー)を活用しつつ、外部アンプ、DACを駆使し、3wayシステムを構築しました。

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DEH-970
carrozzeria DEH-970

4. DIYから広がるライフスタイル

ガレージで車をいじっている時間は楽しいですが、DIYの本当のゴールは「完成した車でどこへ行き、何をするか」にあります。

自分の手で整備したブレーキで止まり、自分で取り付けた断熱材に守られて眠る。**「自分の仕事を信じて走る」**ことほど、ドライブを豊かにするスパイスはありません。

これは、私が仕上げたDIYキャラバンと共に、神奈川から福岡まで1300kmを駆け抜けた記録です。この車があれば、どこへだって行ける。そんな自由の風を感じていただければ幸いです。

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  • [実家修理1300キロひとり旅]:DIYerの長距離移動ドキュメント。
いすゞコモ野辺山天文台駐車場

E25キャラバン/コモ DIYに関するよくある質問(FAQ)

E25オーナーの方からよく寄せられる疑問や、DIYを始める前に知っておきたいポイントをまとめました。

Q1:いすゞ・コモですが、日産キャラバンのパーツはそのまま使えますか?

A:はい、基本的にすべてのメンテナンスパーツが共通です。 いすゞ・コモは日産E25キャラバンのOEM車(中身は全く同じ車)です。消耗品や補修パーツを購入する際は、「E25型キャラバン用」として販売されているものを選べば問題ありません。ネット通販などで適合確認を行う際も、キャラバンの型式(例:VRE25など)を参考にするとスムーズです。

Q2:ユーザー車検は、整備未経験の初心者でも本当に通せますか?

A:しっかりとした「事前準備」があれば可能です。 当ブログで紹介している「定期点検整備記録簿」の作成と、テスター屋(予備車検場)での光軸調整さえ行えば、検査自体は1時間ほどで終わります。不安な方は、事前に一度、陸運局の「見学コース」を歩いて当日の流れをイメージしておくのが合格への近道です。

Q3:FFヒーターの取り付けは、車体に穴を開けても大丈夫ですか?

A:強度に関わらない場所を選べば問題ありませんが、防錆処理が必須です。 燃料パイプと排気管を通すために床へ穴を開けます。施工後は切り口から錆びないよう、必ず防錆塗料や耐熱シリコンでコーキングを行ってください。また、一酸化炭素中毒を防ぐため、吸排気管の接続は緩みがないよう確実に固定しましょう。

Q4:パワーウィンドウが動かないのは、やはりモーター交換しかないでしょうか?

A:いいえ、まずは「清掃」を試す価値が大いにあります。 E25系のパワーウィンドウ不調は、モーター内部のブラシ汚れやスイッチの接点不良が原因であることが非常に多いです。新品交換(数万円)の前に、まずは当ブログで紹介している「分解・洗浄」を行ってみてください。数百円のクリーナー代だけで復活するケースも多々あります。

KURE 接点復活スプレー: パワーウィンドウ修理の補助アイテム

Q5:車中泊仕様にすると燃費が悪化しませんか?

A:劇的な悪化はありませんが、重量管理は大切です。 断熱材やFFヒーター自体の重量はわずかですが、厚いベッドキットや大量の荷物を積むと燃費に響きます。当ブログでおすすめしている「レジェトレックス」や「メタルシート」は非常に軽量なため、走行性能や燃費への影響を最小限に抑えつつ、快適性を上げることができます。

Q6:荷室に棚やベッドを作りたいのですが、車検はそのままで通りますか?

A:はい、乗車定員や構造変更に該当しない範囲であれば、意外と自由度は高いです。

車中泊仕様にする際、人が乗るスペース(座席周り)の改造は「難燃性素材の使用義務」など厳しい制限がありますが、E25のような商用車(1・4ナンバー)の荷室に関しては、実は以下のポイントを押さえれば比較的自由にDIYを楽しめます。

  • 積載物扱いにすること: 荷室に置く棚やベッドが、工具を使わずに取り外せる状態(あるいは簡易的な固定)であれば、それは「荷物」とみなされます。
  • 構造変更が必要なケース: 逆に、座席を外して定員を変えたり、車体に溶接やリベットで永久固定したりする場合は、構造変更検査が必要になるので注意が必要です。
  • 商用車のメリット: もともと荷物を積むための車なので、荷室に機能的な棚を作ったり、居住空間を工夫したりすることに対しては、乗用車よりも制限が緩いのが大きな魅力です。

「どこまでがセーフで、どこからがアウトか」の境界線を知っておくことで、車検のたびに慌てることなく、安心して理想の「動く基地」を作り込むことができます。


【E25キャラバン/コモ】荷室DIY・合法カスタムチェックリスト

荷室の改造が「積載物(荷物)」として認められるか、「車両構造の変更」とみなされるかの境界線を整理しました。

1. 法規・車検クリアのための基本確認

  • [ ] 乗車定員を維持しているか: 後部座席を外したり、座れない状態にしていませんか?(外す場合は構造変更が必要です)
  • [ ] 最大積載量を確保しているか: 重い棚やベッドで車両重量が大幅に増えると、車検証の積載量を満たせなくなる場合があります。
  • [ ] 「積載物」の定義に収まっているか: – 蝶ネジや手で回せるノブ、マジックテープなど「工具なしで脱着できる固定」は積載物扱いになります。
    • 溶接、リベット留め、ボルト固定(工具が必要なもの)は「車両の一部」とみなされ、車検時に構造変更を求められる可能性が高いです。

2. 安全・走行性能への配慮

  • [ ] 隔壁棒(仕切り棒)の設置: 1・4ナンバー車は車検時に「運転席と荷室を仕切る棒」が必須です。改造後も取り付け可能ですか?
  • [ ] 荷室の窓の視界確保: 荷物で後方の視界を完全に遮っていませんか?(サイドミラーでの安全確認は必須です)
  • [ ] 重量バランス: 重いバッテリーや水タンクを片側に寄せすぎていませんか?(タイヤの偏摩耗やふらつきの原因になります)
  • [ ] 突起物の排除: 衝突時に危険な鋭利な角や、走行中の振動で落下しそうな場所はありませんか?

3. 居住性・メンテナンス性

  • [ ] メンテナンスハッチへのアクセス: E25はエンジンが座席下〜荷室前方にあります。DIYの棚や床板が、エンジン点検口の開閉を妨げていませんか?
  • [ ] スペアタイヤの取り出し: パンク時、荷室の下にあるスペアタイヤを下ろすための機構(ネジ等)にアクセスできますか?
  • [ ] 電装系の絶縁: サブバッテリー等の配線が剥き出しになっていたり、荷物と干渉してショートする危険はありませんか?

「商用車の荷室は、乗用車に比べて『荷物を積むための空間』として自由度が高く設定されています。しかし、安全と法規を守ってこそ、長く楽しめるDIY。このチェックリストを参考に、自分だけの『合法・最強基地』を目指しましょう!」


おわりに:その「手」で、愛車はもっと面白くなる

ここまで、E25キャラバン(いすゞコモ)のメンテナンスから、快適な車中泊仕様へのカスタムまで、多くのノウハウをお伝えしてきました。

記事を読みながら、「難しそうだな」「自分にできるかな」と不安を感じた方もいるかもしれません。確かに、ブレーキやエンジンに関わる作業には責任が伴いますし、電気配線には知識が必要です。

しかし、最初からプロだった人はいません。

私も最初は、恐る恐るボルトを一本外すところからスタートしました。 泥だらけになってブーツを交換し、試行錯誤しながら断熱材を貼り、時には失敗してやり直す。そのプロセスのすべてが、この車を「ただの工業製品」から「かけがえのない相棒」へと変えていきました。

自分で整備した車で走る道のりは、今までとは違って見えるはずです。 エンジン音のわずかな変化に気づけるようになり、ブレーキを踏むたびに自分の仕事を信頼できる。そして、自作の空間で過ごす一夜は、高級ホテルよりも贅沢な時間に変わります。

E25キャラバンは、あなたの「こうしたい」を受け止めてくれる懐の深い車です。

まずは簡単なオイル交換からでも、内張りを一枚剥がしてみることからでも構いません。 この記事を閉じたら、愛車のエンジンルームを開けてみてください。あなたのDIYライフは、そこから始まります。

さあ、次はあなたが、自分の手で愛車を極める番です。

自動車保険の見直しも「DIY」で!

車検費用を安く抑えたなら、毎年の固定費「自動車保険」も見直しのチャンスです。 条件を変えずに保険会社を変えるだけで、年間数万円の節約になることも珍しくありません。浮いたお金を次回の整備費用に回しましょう!


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